運転台パネル出力仕様 - magicant/bve-autopilot GitHub Wiki

bve-autopilot 運転台パネル出力仕様

設定ファイル (autopilot.ini) に運転台パネルへの出力内容を設定することで、運転台パネルにプラグインの状態を表示することができます。 設定ファイルの書き方の全般的な説明は設定ファイル仕様を参照してください。

デフォルトでは bve-autopilot プラグインは運転台パネルへは何も出力しません。 設定ファイルの [panel] セクションで出力したい値のインデックスと項目の組み合わせを指定することで、その値が運転台パネルに表示できるようになります。

例えば設定ファイルに以下を記載すると、インデックス 23 にブレーキの強さが出力されます。

[panel]
23 = brake

ここで運転台パネルファイルで Subject = ats23 を指定した [DigitalNumber] を設定すればそれが画面に表示されます。インデックスは 0 から 255 までの整数が使えます。

= の右側に指定できる項目は以下の通りです。

マスコン・ブレーキ指令

力行指令

プラグインが出力している力行指令を表示します。プラグインが車両を制御していない間は力行レバーの位置をそのまま表示します。

  • 設定名: power
  • 値: 力行の強さ (相当する力行レバーの位置)
  • 使用可能なバージョン: v0.3 以降

ブレーキ指令

プラグインが出力しているブレーキ指令を表示します。プラグインが車両を制御していない間はブレーキレバーの位置をそのまま表示します。

  • 設定名: brake
  • 値: ブレーキの強さ (相当するブレーキレバーの位置)
    • 拡張ブレーキ指令を使用している場合、値は非常ブレーキの位置よりも大きくなります。
  • 使用可能なバージョン: v0.3 以降

元の力行指令

プラグインに入力された力行指令を表示します。つまり、ATO による力行を加味する前の力行レバーの位置です。

  • 設定名: powerin
  • 値: 力行の強さ (相当する力行レバーの位置)
  • 使用可能なバージョン: v1.15 以降

元のブレーキ指令

プラグインに入力されたブレーキ指令を表示します。つまり、ATO/TASC によるブレーキを加味する前のブレーキレバーの位置です。

  • 設定名: brakein
  • 値: ブレーキの強さ (相当するブレーキレバーの位置)
  • 使用可能なバージョン: v1.15 以降

ATO 状態

ATO 稼働状態

ATO の稼働状態を表示します。

  • 設定名: atoenabled
  • 値: ATO が有効なら 1、無効なら 0
  • 使用可能なバージョン: v0.3 以降

ATO 詳細状態

ATO のより詳しい状態を表示します。

  • 設定名: atostatus
  • 値:
    • 0 → ATO が無効
    • 1 → ATO が動作できない状態。ドアが開いていたりレバーサーが前進になっていなかったりなど。
    • 2 → ATO が動作中。自動運転を実際に行っている状態。
    • 3 と 4 を交互に表示 (点滅) → ATO が動作していないが、発進ボタンを押せば動作を開始できる状態。(自動運転中に列車が停止した場合もこの状態になります。)
  • 使用可能なバージョン: v1.6 以降

ATO 力行指令

ATO が指令している力行の強さを表示します。

  • 設定名: atopower
  • 値: ATO が指令している力行の強さ (相当する力行レバーの位置)
    • 拡張力行指令を使用している場合、値は設定ファイルで設定しているノッチ段数に従います。
    • ATO が無効な時は値が 0 になります。
  • 使用可能なバージョン: v1.18 以降

ATO 制動指令

ATO/TASC がかけているブレーキの強さを表示します。

  • 設定名: atobrake
  • 値: ATO/TASC がかけているブレーキの強さ (相当するブレーキレバーの位置)
    • 拡張ブレーキ指令を使用している場合、値は 0 以上 extendednotches 以下になります。
    • ATO が無効な時は値が 0 になります。
    • ATO が有効な時は TASC がかけているブレーキもこの値に反映されます。
  • 使用可能なバージョン: v1.18 以降

ATO 力行抑止

目標時刻設定地上子で設定されたダイヤに合わせるために力行を抑止しているかどうかを表示します。

  • 設定名: powerthrottle
  • 値: ATO が有効で力行を抑止しているなら 1、そうでないなら 0
  • 使用可能なバージョン: v1.0 以降

TASC 状態

TASC 稼働状態

TASC の稼働状態を表示します。

  • 設定名: tascenabled
  • 値: TASC が有効なら 1、無効なら 0
  • 使用可能なバージョン: v0.3 以降

TASC 制御状態

TASC に次の駅の停車位置が登録されているかどうかを表示します。

  • 設定名: tascmonitor
  • 値: TASC が有効で次の停車位置を認識しているなら 1、いないなら 0
    • この値は停止位置設定地上子で停止位置が設定された時に 1 になります。ランプの点灯タイミングを変えたい場合は地上子の設置位置を調整してください。
    • この値が 0 に戻るタイミングは設定ファイル ([tasc] セクションの monitoroff の値) で設定できます。
  • 使用可能なバージョン: v0.3 以降

TASC 制動状態

TASC がかけているブレーキの強さを表示します。

  • 設定名: tascbrake
  • 値: TASC がかけているブレーキの強さ (相当するブレーキレバーの位置)
    • ATO がかけているブレーキはこの値に反映されません。
    • 拡張ブレーキ指令を使用している場合、値は 0 以上 extendednotches 以下になります。
  • 使用可能なバージョン: v0.3 以降

TASC 残距離

TASC に設定されている停止位置までの距離を表示します。

TASC が無効になっていても地上子で停止位置が設定されていれば残距離は出力されます。

  • 設定名: tascdistance
  • 値: 停止位置までの距離 (センチメートル単位)
    • 停止位置が設定されていないときは 0 になります。
    • 停止位置を行き過ぎたときは値は負になります。
  • 使用可能なバージョン: v0.8 以降

また [DigitalNumber] で一桁づつ数字を表示することもできます。

  • 設定名: tascdistancedm2, tascdistancedm1, tascdistanced0, tascdistanced1, ..., tascdistanced5
  • 値: それぞれ停止位置までの距離 (メートル単位) の小数点以下第 2 位、小数点以下第 1 位、一の位、十の位、……、十万の位
    • その位から上の桁が全て 0 の時は、0 の代わりに 10 になります。
    • 停止位置が設定されていない時はどの位も 11 になります。
  • 使用可能なバージョン: v0.8 以降

停止目標位置を行き過ぎたかどうかを知るには、

  • 設定名: tascdistancesign
  • 値: 停止位置が設定されていないときは 0、車両が停止位置の手前にあるときは 1、停止位置を行き過ぎたときは 2。
  • 使用可能なバージョン: v0.8 以降

TASC 定位置

列車の現在位置が TASC 停止位置の許容誤差範囲内かどうかを表示します。

  • 設定名: tascposition
  • 値: 許容誤差範囲内なら 1、そうでなければ 0。
  • 使用可能なバージョン: v1.14 以降

デフォルトの最大許容誤差は 50 センチメートルです。許容誤差設定地上子で変更できます。

インチング

インチングが動作中かどうかを表示します。

  • 設定名: inching
  • 値: インチングが動作中なら 1、そうでなければ 0。
  • 使用可能なバージョン: v1.10 以降

速度

制限速度

現在走行中の位置の制限速度を表示します。 信号による制限も含みます。 制限速度区間が終わっても列車の最後尾が通過し切るまで数字は上がりません。

  • 設定名: speedlimit
  • 値: 現在の制限速度 (km/h 単位)
    • 制限速度が無いときまたは ORP 照査速度が制限速度より低いときは -20 を出力します。
  • 使用可能なバージョン: v0.3 以降

限界速度

次の制限速度に向かって常用最大ブレーキで減速する場合に間に合う限界の速度を表示します。 既に制限速度がかかっている場合はその速度を表示します。 信号による制限も含みます。 制限速度区間が終わっても列車の最後尾が通過し切るまで数字は上がりません。

  • 設定名: speedpattern
  • 値: 現在の制限速度 (0.01 km/h 単位)
    • 例えば限界速度が 75.6 km/h のときは 7560 を出力します。
    • 限界速度が無いときは -2000 を出力します。
  • 使用可能なバージョン: v0.3 以降

ORP 照査速度

ORP の照査速度を表示します。

  • 設定名: orpspeedlimit
  • 値: 現在の照査速度 (0.01 km/h 単位)
    • 例えば照査速度が 12.5 km/h のときは 1250 を出力します。
    • ORP に対応した減速を行っていないときは -2000 を出力します。
    • この値は、ATO が速度を制御する基準を示すためだけのものです。メトロ総合プラグインや小田急線向け ATS プラグインが出力する照査速度とは多少ズレがあります。
  • 使用可能なバージョン: v0.7 以降

互換モード

互換モード選択状態

現在選択されている互換モードの種類を出力します。

  • 設定名: compatmode
  • 値: 互換モード設定地上子でプラグインに送る値 (send data) に同じ
  • 使用可能なバージョン: v0.7 以降