ArduinoIDEからe2studioへの移行方法 - renesas/Arduino GitHub Wiki
概要
- Arduino IDEではステップ実行や任意の変数の値を確認するなどのデバッガ機能を使用できませんが、e2 studioに移行することでデバッガ機能を使用可能です。
- 本ガイドではArduino IDEからe2 studioに移行し、デバッガを起動する方法を解説します。
動作環境
- 本ガイド作成時の動作環境を以下に示す。
- e2 studio : 2024-10
- Arduino IDE : v2.3.3
- LLVMコンパイラ : 17.0.1.202406
- RL78/G23 Arduinoライブラリ : v2.4.0
- SdFatライブラリ : v2.2.2
- Stepperライブラリ : v1.1.3
e2 studioで作られたプロジェクトのダウンロード手順
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下記からArduino IDEに対応しているFast Prototyping Boardのプロジェクトをダウンロードしてください。
Fast Prototyping Board e2 studioのプロジェクト 動作確認したLLVMコンパイラのバージョン RL78/G24 RL78/G24のプロジェクト LLVM for Renesas RL78 17.0.1.202409 RL78/G23-128p RL78/G23-128pのプロジェクト LLVM for Renesas RL78 17.0.1.202409 RL78/G23-64p RL78/G23-64pのプロジェクト LLVM for Renesas RL78 17.0.1.202406 RL78/G22 RL78/G22のプロジェクト LLVM for Renesas RL78 17.0.1.202406 RL78/G16 RL78/G16のプロジェクト LLVM for Renesas RL78 17.0.1.202409 RL78/G15 RL78/G15のプロジェクト LLVM for Renesas RL78 17.0.1.202406 -
e2 studioをインストールしていない場合は、下記サイトからダウンロード可能です。
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動作確認したバージョンのLLVMコンパイラをインストールしていない場合は、下記サイトからダウンロード可能です。
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ダウンロードしたプロジェクトをインポートする手順
- e2 studioのメニューバーから[ファイル] → [インポート] → [既存プロジェクトをワークスペースへ] → [次へ(N)>] の順でクリックしてください。
- [アーカイブ・ファイルの選択(A):]に切り替え、[参照(R)]をクリックし、ダウンロードしたプロジェクトを開いた後、[終了(F)]をクリックすることでプロジェクトをインポートします。
LLVMコンパイラのバージョンを変更する手順
- インポートしたプロジェクトを右クリックし、[プロパティ]をクリックしてプロパティウィンドウを表示します。
- プロパティウィンドウから[C/C++ ビルド] → [設定] → [Toolchain]の順でクリックします。
- [ツールチェーンの変更]からLLVMコンパイラのバージョンを変更し、[適用して閉じる]をクリックします。
プログラムを追加し、デバッグを開始する手順
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ダウンロードしたプロジェクトをそのままビルドするとエラーが発生します。
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プログラムの追加方法:
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ダウンロードしたプロジェクトにArduino IDEで作成したプログラムをドラッグ&ドロップでsrcフォルダへコピーします。
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[ファイルをコピー]を選択し、[OK]をクリックします。
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.inoファイルは拡張子を.cppに変更する必要があります。
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変更手順は.inoファイルを右クリックし、[名前を変更]をクリックします。
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拡張子を.inoから.cppに変更し、[OK]をクリックします。
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SdFatライブラリ又はStepperライブラリを使用する場合:
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以下のリンクからソースコードをダウンロードしてください。
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ダウンロードしたソースコードを解凍し、srcフォルダをSdFatフォルダ又はStepperフォルダにドラッグ&ドロップでコピーします。
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[ファイルおよびフォルダをコピー]を選択し、[OK]をクリックします。
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ビルド方法:
- デフォルトでは全ての標準ライブラリをビルド対象外にしています。
- 標準ライブラリを使用する場合は、使用したい標準ライブラリのフォルダにカーソルを合わせて右クリックし、[プロパティ]から[ビルドリソースを除外]のチェックを外して[適用]をクリックします。
- 例としてSoftwareSerialを使用する場合はSoftwareSerialのフォルダを右クリックし、[プロパティ]から[ビルドリソースを除外]のチェックを外して[適用]をクリックします。
- [プロジェクト] → [プロジェクトのビルド] の順にクリックし、ビルドします。
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デバッガ起動方法:
- [実行] → [デバッグの構成] → [Debugger]の順でクリックし、Debug hardwareを[COM Port (RL78)]に選択してください。
- その後 Connechion Settings タブを選択し、使用するCOMポート番号を選択します。
- [デバッグ(D)] をクリックすることでデバッガを起動します。