insert text - yarakos95/LaTeX-for-math GitHub Wiki
数式中にテキストを挿入することはよくある.方法は2つある.
コマンド | 効果 |
---|---|
\text |
数式中にテキストを表示させる.フォントは本文と同様.\text 内に$ を用いて数式を挿入することも可能. |
\mathrm |
数式中にローマン体を表示させる. |
\text
はあくまで数式の注釈を挿入するためのコマンドであり,関数名を挿入するためのコマンドではないようだ.関数名には\mathrm
を用いるべきだろう.
環境 | 推奨 | 非推奨 |
---|---|---|
\text |
<equation> \text{word or phase} |
<function>_{\text{function name}} |
\mathrm |
<function>_{\mathrm{function name}} |
<equation> \mathrm{word or phase} |
場合分けに用いるcases, dcases, rcases 環境には\text
を用いる.
ちなみに,本文中でローマン体を使用するコマンドは\textrm
である.間違えないように注意が必要だ.[^rm]
[^rm]: \rm
コマンドでローマン体にするのはオワコンってかなり前から言われているから使わないようにしておこう.
align 環境等のアンパサンドによる整列を崩さずに数式環境内にテキストを挿入することが出来る.
数式環境内で\intertext
を用いる.
\begin{align}
A_1
& = N_0(\lambda;\Omega’)-\phi(\lambda;\Omega’),\\
A_2
& = \phi(\lambda;\Omega’)-\phi(\lambda;\Omega),\\
\intertext{and} % 上2式と下1式の間に "and" が表示される
A_3
& = \mathcal{N}(\lambda;\omega).
\end{align}
ただし,これは数式環境を分けて書いているのとほとんど同じくらい行が空いてしまう.
それを嫌う場合には,mathtools パッケージで提供されている\shortintertext
を用いると良いだろう.(むしろこちらの方が自然に見えるが,場合によっては文字が詰まって見えるかもしれない.)
式中にコメントを挿入する場合には,項の上下に丸括弧や角括弧を付けることで行う.
LaTeX 標準での問題点 (折りたたみ)
この場合,$\rm\LaTeX$ で標準で定義されている\overbrace
や\underbrace
を用いることになるだろう.
しかし,以下のようなためにmathtools では\overbrace
, underbrace
を再定義している.
- 長さが固定されている
- 10pt に最適化されているために,異なるフォントサイズでは最適な結果を得られない(文字と括弧が干渉する等)
- フォントが異なっても最適な結果を得られない(ようだ)
以下を使おう.[^bracketforfont]
[^bracketforfont]: デフォルトのComputer Modernフォントでの作業の他に,パッケージmathpazo,pamath,fourier,eulervm,cmbright,およびmathptmxでも機能します.ただし,ccfonts を使用する場合には,\LaTeXunderbrace
, \LaTeXoverbrace
を再定義することを推奨している.
コマンド | 結果 | |
---|---|---|
下側,丸括弧 | \underbrace |
|
上側,丸括弧 | \overbrace |
|
下側,角括弧 | \underbracket |
|
上側,角括弧 | \overbracket |
- 丸括弧の場合
\underbrace{括弧に含める数式}_{コメント}
\overbrace{括弧に含める数式}^{コメント}
- 角括弧の場合
オプションで括弧の太さと括弧の高さを決めることが出来る.
\underbracket[括弧の太さ][括弧の高さ]{括弧に含める数式}_{コメント}
\overbracket[括弧の太さ][括弧の高さ]{括弧に含める数式}^{コメント}
コメントの部分も数式モードになっているため,テキストを挿入するには\text
によって行う必要がある.