PC98エミュをMacOSで起動する 〜 FDD取り込み - sayonari/memo GitHub Wiki

はじめに

RetroArch を使って,今までMacOSでの起動が絶望的であったPC98環境を構築して楽しもう!というものです.

「MacOSで」と言ってますが,RetroArchにて,WindowsでもLinuxでも動くので,それぞれ自分にあった環境で動かしてください. Windowsの場合には,RetroArchじゃなくても,PC98エミュは色々あるので,それを直接使ったほうが便利だとは思いますけどね.

この記事でできること

  • MacOSでPC9801/PC9821のソフトを動かすことができる
  • MacOSでPC98用エミュの最新環境が入手できる(ハードウェア,ソフトウェア それぞれの設定が豊富にある)
  • MacOSでPC98用フロッピーディスクのPCへの取り込みができる
    • ディスク全体を,バイナリイメージとして取り込む(.xdf)
    • ディスク内ファイルを取り込む(Finderでコピーするだけ)
  • MacOSでPC98用ディスクイメージ内へのファイル追加,取り出しができる

環境

  • MacBook Air (M1, 2020) メモリ 16GB
  • OS: macOS Big Sur (バージョン 11.4)

RetroArch インストール

以下のページを参考にすると良い.PC98エミュ作成(改変)者による解説なので,PC98エミュ導入までかかれている.

マルチエミュレータシステム『RetroArch』

バイナリをダウンロード

RetroArchのページから,自分の環境にあったものをダウンロードしてください.

  • RetroArch with OpenGL (for x86 x64 Macs)
  • RetroArch with Metal (for x86 x64 / ARM Macs)

https://www.libretro.com/index.php/category/mac-m1/

インストール

Macはいつもどおり,アプリをApplicationフォルダにコピーする画面が出るので,ドラッグアンドドロップしましょう.

各種設定

  • 更新
  • 言語設定
  • メニュー表示形式設定
  • 画面表示設定
  • ホットキーの設定
  • お気に入りフォルダ登録
  • コア(PC98エミュ)のインストール

コアが表示されなければ,バイナリが配布されてないということなので,自作する必要がある.以下の「np2kai(PC98エミュ) インストール」を参考に導入してください.

np2kai(PC98エミュ) インストール

.dylibbuildbot.libretro.com に存在するなら, RetroArch のコア一覧からインストールすれば良い.
https://buildbot.libretro.com/
https://buildbot.libretro.com/nightly/apple/osx/x86_64/latest/
https://buildbot.libretro.com/nightly/apple/osx/x86_64/latest/np2kai_libretro.dylib.zip

存在しない場合は,自分でコンパイルして作成する必要がある. Github のリポジトリからソースをダウンロードして,readme.mdの Build and Install > libretro core > for Windows/Linux/macOS を参考にコンパイルすれば,問題なく簡単にコンパイルできる.

https://github.com/AZO234/NP2kai

$ cd NP2kai/sdl
$ make

できたあとは,RetroArchから以下を実行して,コアをインストールする.

コアのインストール > 選択 > (先程コンパイルして作った np2kai_libretro.dylib を選択)

PC98ソフトの準備

PC98用FDDを吸い出す

ddコマンドで吸い出せばOK.フロッピードライブは,3モード対応(1.25MB対応)のUSBドライブをMacに繋げば,そのまま読める.

注意点

  • ddコマンドで吸い出す際には,unmountしてください.
  • PC98エミュでのバイナリ形式ファイルの拡張子は,.xdfが用いられます.
$ diskutil list                    # FDDドライブ名を調べる
$ diskutil unmount /dev/disk2      # FDDドライブを指定してアンマウント
$ dd if=/dev/disk2 of=イメージ名.xdf  # FDDの内容をダンプ

ダウンロードしたソフトを使う

ディスクイメージの中身をいじる

ND Web版を用いる.    

DiskExplorer を用いる. Windows 用ソフトなので,動かすためには, Wine を導入する必要がある.

空のFDDイメージを作成する

$ sudo dd if=/dev/zero of=イメージ名.xdf bs=1261568 count=1

windows にて,USBドライブでフロッピーを1.25MBフォーマットする方法

https://www.amazon.co.jp/review/RMLSQ0RXLWSOZ

$ format a: /fs:fat /t:77 /n:8

NP2kai SDL版 のコンパイル

RetroArchは嫌だ!単体で動かしたい!という人は,NP2kaiを SDL版としてコンパイルし,実行すると良いと思います.

SDLライブラリのコピー

np2kaiのgithubのreadmeの指示通りに,DSLライブラリをダウンロードし,macにコピーする.

ダウンロード

np2kaiのgithubリポジトリから,ソースを全部ダウンロードしてくる.

コンパイル

openssl を強制再インストールして,パスを通しておく.

$ brew reinstall openssl       # reinstall にして強制再インストールする
$ echo 'export OPENSSL_ROOT_DIR=/opt/homebrew/Cellar/[email protected]/1.1.1k' >> ~/.bashrc    # 実際にインストールされた場所を調べて書く.
$ brew install cmake ninja sdl sdl_mixer sdl_ttf sdl2 sdl2_mixer sdl2_ttf libusb
$ cd NP2kai
$ mkdir build
$ cd build
$ cmake .. -D BUILD_SDL=ON
$ make -j

インストール

  1. インストール
$ make install

/usr/local/bin/sdlnp21kaiにインストールされる.

  1. BIOS ファイルの設置.~/.config/<SDL NP2kai filename>に置く.
    今回は,~/.config/sdlnp21kaiだった.

設置ファイルは以下のもの.

  • BIOS.ROM
  • FONT.ROM
  • ITF.ROM
  • SOUND.ROM
  1. NP2kai を起動 パスが通ってるなら,ターミナルから以下を実行するだけ.
$ sdlnp21kai

勉強用リンク

Melog「PC-98用FDイメージ一覧」https://melog.info/archives/2004/09/30223144.html

リンク

RetroArch: https://www.retroarch.com/
Neko Project II (NP2) 改変: https://domisan.sakura.ne.jp/article/np2kai/np2kai.html
NP2kai (github): https://github.com/AZO234/NP2kai
ND Web版: https://euee.web.fc2.com/tool/html/ndh.html
homebrew-wine: https://github.com/Gcenx/homebrew-wine
Disk Explorer: https://hp.vector.co.jp/authors/VA013937/editdisk/index.html