全方位ミラー設計のヒント - nearfactory/2024-TOINIOT2 GitHub Wiki
全方位カメラを作成するうえで要となるミラー部品。 ミラーの設計には数学的な知識が必要になるが、それをCADソフトに起こす必要がある。 この記事では、数学的なグラフをDXFファイルへと出力し、Fusionに読み込むまでの一連の手順を解説している。
グラフ描画ソフト(Desmos.com)
必要なもの
- Fusion360(DXFファイルが読み込み可能なCADソフト)
- gnuplot(数式からDXFファイルへと変換するときに必要)
流れ
数式をDXFファイル出力
- DXFファイルに変換したい数式を準備する。
全方位ミラー設計の場合は、双曲線の式を用意。 $
\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = -1
$ を変形して $y = \sqrt{ \frac{x^2*b^2}{a^2} + b^2}
$ (マイナス側は必要ないため無視) の形にまで変形 他の式でも、必ずy=○○の形にしておくこと (この記事ではXY平面上のグラフについて扱っています。XYZ空間でのグラフは扱いません)
- gnuplotを起動し、gnuplotのターミナルに数式を入力してEnter。
入力例はココを参考に。
-
plotと入力してEnter。すると新しいウィンドウが開いてグラフが表示されます。
-
ここでターミナルに戻り、
set terminal dxf
と入力してEntet。まずは出力形式をDXFファイルで指定。 -
set xrange [(x範囲始まり):(x範囲終わり)]
とset yrange [(y範囲始まり):(y範囲終わり)]
を入力。このとき、必ずx/y範囲の幅は等しくすること。どちらか片方しか設定しなかった場合はグラフのマス目が正方形にならないため注意。 -
続けて
set output "(ファイル名).dxf"
と入力してEnter。出力時のファイル名を指定。 -
replot
もしくはplot (数式)
と入力してEnter。先ほどのようにウィンドウは開かず、一見すると何も出力されていない状態になっていたらOK。 -
最後に
set output
と入力してEnter。これで出力終了となり、ファイルが保存されます。
この命令はなくても問題ないですが、出力されたファイルを移動しようとしたときに「別のプログラムが開いています」等のエラーメッセージが表示される可能性があるため、
set output
の入力を推奨します。
DXFファイルをFusion360に読みこむ
-
新規デザインをタブの「+」から作成し、あらかじめ任意の場所/名前で保存しておく。
-
上部のナビゲーションバーから「挿入」→「DXFを挿入」で先ほど出力したDXFファイルを指定する。
-
描画したい面を選択する。
⚠️スケールが異なっているため注意!
- 「修正」→「スケッチの尺度」、もしくは「修正」→「尺度」でスケールを欲しいスケールに変更し、保存する。
参考リンク等
- http://www.gnuplot.info/
- https://sci-tech.ksc.kwansei.ac.jp/~osaki/students/gnu/save_png.html
- http://www2.me.osakafu-u.ac.jp/fset/fset-goods-tech-info/%E3%81%B1%E3%81%9D%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AE%E3%81%B1/gnuplot-%E5%87%BA%E5%8A%9B%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E5%BD%A2%E5%BC%8F/
- https://shoichimidorikawa.github.io/Lab/gnuplot/GNU-tutorial.pdf
- http://take3tech.blog.fc2.com/blog-entry-35.html