ローパス回路の仕組み - nearfactory/2024-TOINIOT2 GitHub Wiki
ボールセンサに主に使われるローパス回路の仕組みについて解説しています。
上図のような回路を考えてください。INPUT
からセンサの出力がやってくる状況を考えます。
センサ出力がHIGH
のときは、まず初めにコンデンサに充電されます。その後コンデンサが満充電状態になると、HIGH
の電圧がそのままOUTPUT
に流れます。一方でセンサ出力がLOW
のときは、コンデンサが充電されていなければ何の変化もなくそのままGND電位と同電位がOUTPUT
に印加されます。
コンデンサが充電されていると、センサ出力が急激にHIGH
からLOW
に変動したとしても、その変化がそのままOUTPUT
には伝わらず、コンデンサに蓄えられていた電気が先に放電され、徐々に電圧が下がっていきます。
センサ出力のHIGH
↔LOW
のスイッチングが低速、つまり低周波ならば電圧変動はそのままOUTPUT
に伝わります。一方でセンサ出力が高速で変化すると、これらのコンデンサの充放電の特性が働くことで、出力された電圧の急激な高低を滑らかな電圧変動に抑えることができます。
抵抗値を大きくすると、コンデンサに充電されるスピードが遅くなります。
また、コンデンサ容量を大きくすると、コンデンサが満充電になるまでに時間がかかるので、相対的に充電スピードが遅くなります。
すなわち、抵抗値増大や容量値増大はより滑らかな電圧変化に抑える働きをする、ということです。
[参考]
ローパスフィルタのカットオフ周波数(だいたいシグナルが伝わるエネルギーが半分になる周波数)の計算は、下の式から求められます。
$$f_c = \dfrac{1}{2 \pi CR} $$
ただし、$$f_c$$ は kHz 、$$C$$ は µF 、$$R$$ は kΩ の値です。
10KΩのRと10µFのCを使うと、約1.59Hzと算出。
- コンデンサ
- 抵抗