P2M プログラム&プロジェクトマネジメント - kshirotori/dokusyo GitHub Wiki
- 第1部 P2Mの概要と特徴
- 第2部 プログラムマネジメント
- 第3部 プロジェクトマネジメント
- 第4部 事業経営基盤
- 第5部
- 第6部 人材能力基盤
プログラム、プロジェクトは事業活動の中で変化に対応する部分。
プロジェクトはプログラムの一部であり、プロジェクトがただ集まるよりプログラムとして組み合わせる方が効果的。
日本では現場重視なので、プログラム組織が自律的に動けるようにするのがマネージャーの役割になる。
プログラムマネージャーの要件
- 公正な手段
- 効率的遂行能力
- 効果的遂行能力
マネージャーの仕事
- 組織の行動の方向を定めて、示す
- 組織を動かす計画を作り、実行する
- 人々とその能力を生かす
プログラムマネジメントは事業戦略を実践するためのプログラムミッションの実現を目指すマネジメント。
プロジェクトが自律分散的に機能するように、計画・設計しコントロールすることをプログラム統合マネジメント呼ぶ。
プログラムのライフサイクルは多様なので途中途中で満たすべき条件を定める。(フェーズゲート)
プログラムの関係者は多いので、プログラムミッションに関する共通認識で、方向性を一定に保つ(共通感)
プログラムの基本属性
- 多様性
- 拡張性
- 複雑性
- 不確実性
プログラム統合マネジメントの概念
- ミッションプロファイリング(プログラムのミッションを特定する)
- プログラムデザイン(プロジェクト群を創世して構造化)
- プログラム実行の統合マネジメント(プログラムの価値を実現するためのプロセス)
プログラム統合マネジメントの活動方針
- ゼロベース発想
- 変化柔軟性
- 知識・情報共有
- 価値の確認
ミッションプロファイリングはプログラム全体としての目的の明確化と個別目標への細分化を行うプロセス
- プログラムミッション(多義的、複雑)->具体的な一群の達成目的・目標->具体的なプロジェクト群->プログラム達成のシナリオを作る プログラムデザインは個別目標の実現とその結果として全体目標を達成するためのアーキテクチャーの構築を目指す
- プロジェクト相互の関係性とインターフェース定義
概要
- As is To beを明確にして、ギャップを埋めるための効果的なプロジェクト群、推進体制を検討し、シナリオを作る
- ミッション、目的、目標、手段の乖離や偏りを防ぎ、整合性を計画し、維持し、調整する
ミッションプロファイリングの構成
- ミッションプロファイリング
- ミッション表現(プログラムミッションとプログラムの価値)
- ミッションの記述
- 価値の記述
- 価値の関係性分析(プログラムとプロジェクトの関係性、ステークホルダーの関与の仕方と価値創造分析)
- シナリオ展開(複数のシナリオから実現可能で最適な案を選択)
- ミッション表現(プログラムミッションとプログラムの価値)
ミッションの記述
- 随時、追加や変更がないか確認する必要がある
- 目的、副目的、目標を設定する。経営資源の有効活用のために優先度を定める
- ミッションは上位組織の目的に合致している
- 達成可能で具体性があること
- 目標は測定可能であること
価値の記述
- 価値の捉え方
- 価値は本来顧客を創造するものなので競合が生じる => 独自性が必要
- ニーズのどの領域にアプローチするのか
プログラムアーキテクチャー
- 実行シナリオに描かれたミッション達成のプロセスを、複数のプロジェクトに割り当てた構造形式
価値の関係性分析
- ミッション表現に記したプログラム価値の、全体と部分の関係及びステークホルダーの協力や利害関係等を分析する => 実行段階でステークホルダーが結果に影響を及ぼすので大事!
- 部分価値を組み合わせることで、単純な総和よりもプログラムの全体価値は高くなる必要がある。
- ステークホルダー価値
- 有形価値:ステークホルダーの財務上の利益、有形資産など
- 無形資産:ステークホルダーのプロセス運用効率化、利便性向上、ノウハウ等の知的資産など
シナリオ展開
- as is to beのギャップを埋める解決策を考える。
- 複数シナリオから最適なものを選ぶこと。
- シナリオの種類
- 環境シナリオ
- コントロール不可能か困難
- 社会や市場などの環境変化
- 実行シナリオ
- コントロール化
- 行動と結果の予測
- 環境シナリオ
- SWOT分析
- 環境からの影響(機会、脅威)と自組織の強み弱みからシナリオを作ることができる。
実現性検証と実行シナリオ選定
- 検討の観点
- 不連続点の克服
- 未来像からのアプローチ
- ビジネスモデル
- サービス事業
- 企業間の統合と提携
ビジネスモデルキャンパス
- ビジネスモデルを着想し、完成させ、評価するためのツール
- 「顧客」「価値提案」「インフラ」「資金」の4つの領域をカバーする9つの要素(ビルディングブロック)で構成される
- CS(顧客セグメント):対象顧客
- VP(価値提案):顧客の課題やニーズを解決する価値提案の内容
- CH(チャネル):価値提案を顧客に届けるコミュケーションや流通のチャネル
- CR(顧客との関係):顧客セグメントごとの関係の構築と維持方法(webなど)
- RS(収益の流れ):どのような収益があるか(運賃など)
- KR (リソース):必要なリソース
- KA(主要活動):これらを実施するために必要最低限の行動
- KP(パートナー):社外から調達するリソースやアウトソースする活動
- CS(コスト構造):(人件費、マーケティング費とか)
シナリオの選択
- 複数のシナリオから選ぶ
- 各シナリオは悲観、標準、楽観の3通りを用意して最終的に実現すべき価値の許容範囲をあらかじめ設定する
ミッション表現と実行シナリオに基づいて、プログラムのアーキテクチャを設計するプロセス。
目的
- プログラムミッションを達成するように、個別目標の集合体を構造化する(プログラムアーキテクチャの設計)
- 設計されたプログラム及び各プロジェクトを実行する仕組みを設計する。
プログラムアーキテクチャ
- ミッション達成のプロセスを複数のプロジェクトに割り当てた形式
- アーキテクチャの種類
- 逐次型:プロジェクトが時間推移によって順番に進行
- 並列型:複数の逐次型が同時に進行。リードタイムの短縮、コスト削減に使われる形式
- サイクル型:スキームモデル、システムモデル、サービスモデルが結合、次のプログラムに循環する
プロジェクトモデル
- スキームモデル・プロジェクト
- 大規模なプログラム自身のプロファイリングや基本設計を受け持つプロジェクト(新規事業の全体構想、RFP作成などの発注先選定までの作業...)
- システムモデル・プロジェクト
- システムづくりを具体的に実行するプロジェクト(施設の建設、生産設備類の設置、ITソリューションシステムの構築...)
- サービスモデル・プロジェクト
- システムモデルプロジェクトで構築された仕組みの利用・運用
- システム運用で獲得した知識、技術、データを新たな事業機会へ利用する。
アーキテクチャ設計のプロセス
- プログラムライフサイクルの設定
- プログラムの開始日、終了日、フェーズを決める
- シナリオ実践のためのプロジェクト群デザイン
- プログラムの構造化
- 個別プロジェクトの役割付与
- プログラムの操作性と実現性検証
- ロードマップ、運営ルール作成
- 環境を考慮した実現性の評価
- 不確実性に対するプログラムオプションの準備
プログラム構想計画文書 プログラムデザインの最終成果物
- プログラムミッション、シナリオを含めた全体像
- 実現可能性を把握
- 個別プロジェクトの目的、目標、基本方針、制約事項を規定
経営戦略の着眼ポイント
- 戦略からプログラムを導き出すには、今の戦略の問題点や課題を正しく把握することが大切
- 組織のミッション・ビジョン
- 市場、顧客に対する考え方
- 適正、実力に見合った経営
- 過当競争に陥っていないか
- 成功へのロードマップが十分に考えられているか
- 組織のメンバーが一丸となって進める姿になっているか
- 価値想像が意図された業務プロセス
- 仕事の作業区分、アライアン戦略が熟慮され効果を発揮しているか
- 業務プロセスは改善、改革されているか
- 将来のビジネスモデルが検討されているか
- 技術や商品の鍛え方
- 特徴はあるか
- ニージとかけ離れていないか
- ニーズの先取りができているか
- 情報の適切な受発信とメンテナンス
- 情報が必要な人に配信されているか
- 情報の流れがスムーズか
- 必要資源のダム(蓄積)構築
- ミッション達成に必要な経営資源が特定され、将来に向けて蓄積されているか
- 資源が棚卸しされているか
- 人が育ち、生きる組織
プログラム実行段階で構想計画で示された価値の確実な実行を目指すマネジメント プログラム計画と実行では求められる素質が異なるので、プログラムマネージャーが交代することもある。
プログラム実行の立ち上げ
- 業務の全体把握
- 実行組織体制の整備
- 個別プロジェクトの立ち上げ
- 実行計画の見直し
- 全体最適化の仕組み
- プロジェクトを外部に自組織外へ委託する場合は、組織独自の目的・目標がプログラムと相反する可能性がある
- 対策(帰属意識を高める、インセンティブやペナルティを明確にする)
目標マネジメント
- プロジェクトの進捗状況から、プログラム全体の進捗監視をする。
- 各プロジェクトへの必要な対応の指示をする。
プログラムの終結
- 計画通りの成果が得られた場合や計画通りに成果が得られないと判断された場合にプログラムは終了 = プログラムの終結
- プログラムミッションの達成には、プログラムレベルでのステークホルダーのマネジメントがいる
- プロジェクトの進行中から顧客関係の積極的構築を導く必要がある
- 複数プロジェクトのミッションが相互に関係のない場合のプロジェクト群の呼称
- 成果の総和の達成と効果的・効率的な遂行を目的とする。
- リスクとは不確実性のこと
- 純粋リスト:悪い影響をあたえる
- 投機的リスク:好結果をもたらす
プログラム戦略マネジメントとは
- プログラムミッションの本質を正しく解釈する
- 目的、目標、手段の相互関係性を明らかにし、基本的な枠組みを作る。
プログラム戦略マネジメントの区分け
- 戦略目標マネジメント:プログラムミッションを具体的な目標へと展開
- 戦略目標マネジメントの実施過程で投機的リスクの分析・評価する
- 実行戦略マネジメント:
- プログラム実行の確実性と効率性を高める
- 製品やサービスの競争力を向上させる
プログラム戦略目標マネジメントの重要な視点
- 効果性
- 評価
- 実現性
- 発展性
プログラムタイプと戦略マネジメントのポイント
- 戦略型プログラム:基本的に新しいものをつくるのでコンセプトが大事、戦略目標マネジメントを頑張る
- オペレーション型プログラム:すでにある程度わかっていることをするので効率が大事、実行戦略マネジメントを頑張る
- とにかくいろんなとこにリスクが生じるので一個一個特的して対処する。
- 日頃からリスクを見つけ出せる、リスク感度の高い人を育てましょう。経験値が生きるよ!
読む気がせん
プログラムからの達成要求でスタートする有期の価値創造事業
個別性、有期性、不確実性
不確実なものはとりあえずほっといて、あとあと明らかにしようねーという計画法
効率的、効果的に成果を出せるようにすること
- 社会的に公正な手段を用いる
- 効率よく遂行できているか
- 効果的なことができているか
- チームを成長させられているか
- プロジェクト業務と定常業務
- プロジェクトステークホルダー
- プロジェクトライフサイクル
プロジェクト活動は二つに分けられる
- 成果物を作る
- 遂行のマネジメント
- マネジメント領域の分類
- 統合(立ち上げ、計画、実行、コントロール、終結のプロセスの統合管理)
- ステークホルダー
- スコープ
- 資源
- タイム
- コスト
- リスク
- 品質
- マネジメント領域の分類
全体最適化 課題を可視化して、品質・コスト・納期のバランスを考えて判断、コントロールしましょう。
プログラム構想計画書を元に以下を定めた文書
- プロジェクトミッション
- プロジェクトの目的・目標、成果物
- プロジェクトのスコープ
- プロジェクトの成功の定義と評価尺度としてのキー・サクセス・ファクター(KSF)
- マイルストーン計画
- プロジェクトライフサイクル
- ステークホルダーのニーズと期待
- 組織・環境・外部に関する前提条件及び制約条件
- 計画作成ガイドライン
プロジェクト計画書は
- プロジェクト実行計画書
- 具体的な作業単位
- プロジェクトマネジメント計画書
- マネジメントの仕組み
- プロジェクト価値アセスメント計画書
- 達成価値の評価するための計画書 で構成させる
さあ、作業をしましょう。 マネージャーは
- 発生した課題、変更、リスク対応、検収作業の指揮をしましょう
- スケジュールの進捗などの進捗データを収集する仕組みを作りましょう。
確実にうまく行くように、QCDのバランスをとって完了まで導こう
- 収集している進捗データを元に、ベースラインとの差異を評価して行こう
- 見通しがわかれば、見直し、是正、再計画をしよう
まぁ、変更はあるよ。 変更にはステークホルダーの承認、計画書の変更などを忘れずに。 とは言っても色々忘れちゃ困るので、うまく変更を扱えるような仕組み(変更管理システム)を構築しておくと良いよ。
ちゃんと評価しておわらせろよー
いろんな人がいるのでより多くの人が満足できるといいね。 やることは大きく分けて
- ステークホルダーの特定(立ち上げ期)
- ステークホルダーの期待・要求の維持・改善(実行期)
ステークホルダーを特定したら、ステークホルダー登録簿やステークホルダーマトリックスで見える化しとくと良いよ。
6つの資源
- 人、物、金融、情報、知識、基盤
資源マネジメントの6つのプロセス
- 資源の特定、資源計画の策定、資源計画の実施、資源の監視とコントロール、改善・勢計画、資源の蓄積
資源は必要度を明確にしよう
- 必要不可欠、必要、あれば便利
入手方法は色々ある
- どこから入手するのか可能な限り明確にしよう。
知的資産、情報資産は人の頭の中に埋もれている
- 情報システム化することで資料に蓄積できるようになる!
- 無形資産の価値は高いから大事にしよう。
時間制約が必ず存在するからちゃんと考えて進めよう 初期に計画するけど、途中で見直しは必要になるからよろしく
スケジュールは見えるように
- 事前に仕組みを作って関係者で共有できるようにしよう
円滑に進めるためにはリスクも考える
- モンテカルロシミュレーションとか使える
タスクの関係は有向グラフで表現するとわかりやすい
- ADMとPDMがあり最近はPDMが人気(扱い易いから)
進捗傾向分析をして行き先を予測し計画を見直そう
- スコープ分析
- スケジュール分析
- 進捗分析
- 生産性分析
コストマネジメントのコントール要素
- 数量、効率、単価
コストマネジメントの業務プロセスは3つ
- コスト見積もり、予算策定、コスト管理
コストエンジニアリング
- コスト = f(数量、単価、効率)
- アベレッジコンセプト(平均値概念)
- 積み上げ方式より精度は劣るが、見積もりにかかる労力は小さい
見積もり
見積もり基礎資料
- コスト見積もりに必要な情報
コスト見積もりの手法
- キャパシティスライド法(0.6乗則法)
- 設備、機器の容量を軸にコストを求める
- 比率法
- 同種類の設備であれば、コスト構成比率は近似する
- 複合単価法
- 種類ごとに過去の実績から決める
- 係数積算法
- 過去の実績データと変数に分けてモデルを作る
- 積み上げ積算法
- 全て積み上げる!
見積もり精度
- 超概算見積もり(OME)
- 概算見積もり(PCE)
- 詳細見積もり(DCE)
コスト見積もり品目
- 直接費/間接費(分類は組織により異なる)
見積もりにはコストに準じる項目も考慮する
- コンティンジェンシー
- アローワンス
- エスカレーション
- ジェネラルオーバーヘッド
予算設定
アーンドバリュー(出来高)マネージメント
- ある時点までにプロジェクト・チームが完成した成果とプロジェクト開始時に予測した見積りとが比較される。この比較から、プロジェクトが完了状態からどれほど離れているかについての標準が与えられる。既にプロジェクトに投入された作業量から推定することによって、プロジェクト・マネジャーは完了時点までにどれほどのリソースが使用されるかの見積もりを得ることができる。 wikipedia
コスト管理
- コスト差異 (CV, Cost Variance)
- EV - AC(0以上であれば良好)
- スケジュール差異 (SV, Schedule Variance)
- PV - EV (0以上であれば良好)
- コスト効率指数 (CPI, Cost Performance Index)
- EV / AC(1以上であれば良好)
- スケジュール効率指数(SPI, Schedule Performance Index)
- EV / PV(1以上であれば良好)
- 完成時総コスト見積り (EAC, Estimate At Completion)
- AC + (BAC - EV) / CPI = AC + ETC
- 残作業のコスト見積り (ETC, Estimate To Completion)
- (BAC - EV) / CPI = EAC - AC
(興味持ったところだけメモる) リスクは不確実な事象だが、発生確率と影響を分析することである程度までは管理ができる。
リスクの種類
- 内的/外的 (プロジェクトチーム)
- 静態/動態 (社会)
- 純粋/投機的
リスク特定の手法
- チェックリスト法
- たいそうな名前はついているがチェックリストだ。過去の情報を元に作る
- 6W1H法
- ブレーンストーミング法
- リスクも結局は案だしか。質より量!
- ツリー法
- ツリー構造の図解手法を使う。特性要因図、フォールトの木、リスク・ブレークダウンストラクチャーなど
- 識者へのインタビュー
- レビュー
- デルファイ法
- 専門家に対して匿名で見解を求め、ファシリテーターが集約し、ようやくして再配布。特定のメンバーの影響どを提言させることに有効。
リスクの定量化手法
- 簡易定量化
- 点数つけてマトリクスにマッピング。相対位置が見れるので対応の優先度づけとかに使える
- リスクの金額評価
- 全体リスク = 個別リスク量の総和 = [不確実性 x インパクト]の総和
- 不確実性:各リスク事象が発生する確率の見積もり
- インパクト:各リスク事象が発生影響額(損失もしくは収益)
- 全体リスク = 個別リスク量の総和 = [不確実性 x インパクト]の総和
- 統計とシミュレーション
リスク対応策の構成
- リスクコントロールプラン
- リスクが起こる前に発生を抑止したり、影響どを小さくする対応
- 回避、低減、分散、転嫁
- リスクファイナンス
- リスクが起こった後の対策をあらかじめ考える。
- 移転、保有
- リスクの受容
リスク教訓は残して置くべし
戦略は組織の長期的な成功を最大化を目的とする最も基本的な計画で、企業の場合は①市場の選択、②競争優位の確保、③労力・資源の獲得・強化の3が主要対象分野である。
戦略は抽象的になるが内容を本質的かつ具体的な成果に展開できる必要があり、P2Mではミッションプロファイリングで定義する。
戦略策定のアプローチには「塾考型」「創発型」「サイクル型」があり使い分ける必要がある。
戦略策定の分析ツール
- 会計情報分析
- SWOT分析
- 組織の能力と事業環境の分析
- 自社の強み(Strength)、弱み(Weakness)、環境に関する好機(Opportunity)、環境からの脅威(Threat)]
- PESTEL分析
- 事業環境の分析
- 政治的(P)、経済的(E)、社会的(S)、技術的(T)、環境保護的(E)、法的(L)
- 3C
- PESTELよりも直接的な自社の事業を取り巻く環境の分析
- 顧客(Customer)、自社(Company)、競合先(Competitor)
- マーケティングミックス(4P)
- 工学的基盤となる「システムズアプローチ」
- 諸活動の成果を次につなげるための「知識・情報資産」
- 諸活動の成果を了解し互いに連携するための「価値と評価」
システムとは多種の構成要素が有機的な秩序を保ち、同一の目的に向かって行動するもの。
システムアプローチによる問題解決
- 問題を特定・定義し境界を設定
- 目的達成に必要な機能を持つ要素に分解
- 要素が持つ特性とそれらの間の連結のあり方を検討
- 総体として最適な問題解決
対象システムの本質的に重要な部分を抜き出し、記述・表現したものがモデルで、システムの模型や実験装置である。
モデリングにおける数学的手法
- 数理的手法:時間経過とともにシステム状態が変わるモデルの表現(連続型モデル、離散系モデル)
- 統計的手法:モデルを使用したsミュレーション結果の評価、データ整理、解析などに利用
- 最適化手法:ある条件下で最大(最小)限達成すべき問題の解決
- 数理計画法:厳密解を求める
- ヒューリスティクス法:近似解を求める
- ソフトシステムズ方法論:違いを理解した上で、考え方を修正していく(そして、アコモデートできる落とし所を見つける)方法論
アコモデーション
- お互いに折りあえるポイント(妥協点)
システムダイナミクス
- 社会、国家、企業などの複雑なシステムの動的特性をシミュレーションにより解析しようとする方法論
- プログラム、プロジェクトにおいても、原因と結果の影響を分析することができる。
- PERT/CPM:スケジュール、コストなどの因果関係をネットワーク手法で示したものであり、システムダイナミクスの手法で分析可能
シナリオプランニング
- 起こりうる可能性のある未来をあらかじめ予想しておき、構造変化に素早く適応できるようにする。
- 個別の要素に重点を置くのではなく、システムを俯瞰的に考える。
- 目標を与えられた意思決定者が対象システムを操作する仕組みをモデル化できる
- 複雑化する現代社会では情報収集から意思決定の成果検証までのプロセスを組織として整備する必要がある。
Ticky and Bennisの意思決定プロセスモデル
- 準備フェーズ、判断フェーズ、実行フェーズで構成される
知識は属人的であるので組織に広める仕組みを作る必要がある。 プロジェクトメンバーが価値創造に使うデータ、情報、知識は資産である。 知識は形ある資産とは異なり、複数のプロジェクトで同時に使用するなどの活用が可能で競争優位の源泉となる。
ダブルループ学習 既存の枠組みを捨てて新しい考え方や行動の枠組みを取り込むこと 1978年、アメリカの組織心理学者クリス・アージリスとドナルド・ショーンが『組織学習』において提唱した概念。 組織は、シングルループ学習だけでは環境に適応しながら生き残っていくことは難しい
ダブルループ学習をもたらすリーダーが持つべき能力
- 良い目的を作る能力
- 場をタイムリーに作る能力
- ありのママの現実を直観する能力
- 直観の本質を物語る能力
- 物語を実現する能力
- 実践知を組織化する能力
形式知と暗黙知
- 形式知:手続き、手順、標準などに表すことのできる知識
- 価値システム・バリューチェーンの中を流すことが容易
- 暗黙知:主に人々の頭の中に存在する知識
- 人に固定化されているので所属する組織にとどまる。有効に活用する仕組みがいる。
SECIプロセス
- 個人・グループのコミュニケーションや相互作用によって形式知と暗黙知が相互変換される知識創造プロセス
- 共同化(S)、表出化(E)、連結化(C)、内面化(I)
- 共同化:コミュニケーションによる「暗黙知の蓄積」「暗黙知の伝授や移転」が行われる。原体験の獲得
- 表出化:共同化で獲得した暗黙知の形式知への変換
- 連結化:形式知に落とした知識を統合し、計画や解決策を生み出す
- 内面化:統合化によって創造された知識がメンバー各自の暗黙知として身につける。創造された知識が現場で実施可能なこなれた技術になる。
組織の源泉は個人であり、組織は個人の知識創造の支援や文脈(コンテクスト)を創出すつ場として機能する 組織的な知識創造は個人レベルの暗黙知の創造・蓄積を「組織的に」一つの知識体系に組み上げること。
暗黙知は身体的経験を介して他者へと伝達される。知識の共有のためには暗黙知を持つ人を他のメンバーと接触させることが重要になる。 多くのプロジェクトは最終成果物としてQCDには気を配るが、知識の収集にはあまり時間を割いていないが、 なぜ上手く行ったのかの知識を収集することはナレッジマネジメントにかけた時間に見合う価値がある。
知識の総和をあげるためにはケアが必要。
コモン・ナレッジプロセス
- プロジェクト遂行経験の知識への翻訳プロセス
- チームで業務を遂行する->結果をえる->行為と結果の関係を調査する->コモンナレッジを獲得する
知識の総和をあげるためのケア
- 人が学ぶのを助けること
- 重要な出来事や結果に気づくように支援すること
- 人の洞察を共有すると同時に個人的な知識を培うこと
ナレッジマネジメントにおけるマネージャーの責任
- 組織内の潜在的な知識を顕在化させて、価値創造の活動へと進化させること
- 暗黙知の入手や利用を可能にすること
長期的な経営効率化のための経営者がすべき経営的配慮
- 最新のIT技術による収集・蓄積・共有の効率化・有効化
- 情報・知識資産の収集・蓄積・共有の仕組みを構築・維持・運営する要員のモラルの維持・向上
- プロジェクト遂行終了後、一定期間をプロジェクト要員に与え、プロジェクトから得られた情報・知識の収集・蓄積
プロジェクトオフィスの情報・知識を資産として扱う取り組みに対する振る舞い
- 各プロジェクトの情報を一様な形式で収集する
- 各プロジェクトの情報を利用(検索)しやすい形式で蓄積する
- 各プロジェクトの情報を比較分析する
- 各プロジェクトの情報を比較分析から傾向などの知識を抽出する
- 情報・知識を収集・蓄積・共有の仕組みを作る部門と、効率的な仕組み作りについて常に協議する
- プロジェクト要員、トップマネジメント、その他のステークホルダーに対して、集めた情報・知識の利用する説明会を定期的に開催する
ナレッジマネジメントのタイプ
- 組織として生産性と品質を高め競争力を向上させるにはプロジェクト遂行で得た情報・知識を将来に引き継ぎ活用する必要がある。
- 4つのタイプ(プロジェクトの視点からの例)
- ベストプラクティス共有型:成功したプロジェクトの経験を他のプロジェクトに共有する
- 専門知ネット型:組織内の様々な専門知識を持った専門家に意見を聞く
- 知的資本型:組織内の知識資産である知的財産権を駆使して有利な状況を作る
- 顧客知共有型:顧客の知識共有
将来利益のもたらす可能性のある財産を資産と呼び、 企業活動の成果は、特定時点での資産の保有量を測定し、一定期間での増減に注目して分析・評価が行われる。
- プログラムマネジメントで価値評価を行う目的
- 事業の目標設定および成果の確認と修正
- 意思決定の判断根拠や材料を得る
- 組織や個人の実践力の評価(事業継続体としての企業における価値)
-
企業価値評価の3種のアプローチ
- インカムアプローチ:将来の事業上の収益を予測して評価
- マーケットアプローチ:市場での取引実績または類似資産の市場取引価格を基に評価
- コストアプローチ:保有している資産価値に基づいて評価
-
CSF
- プログラムの成功に死活的に影響をもつ具体的要因。
- どのような価値を重視するかを関係者に明らかにすることで、資源や要因の配分などの決定などに効果がある。
- 指標は定性的あるいは抽象的なものでもよい
-
バリュードライバー - 組織活動の対象の価値に強く影響を与える具体的な要素 - 指標は具体的、定量的で目指す価値に対して感度が高い物、投資の影響が明瞭なものであるべき
-
KPI
- PI:CSFより具体的に日々の業務遂行の指針となる評価指標
- KPIはPIを代表する20〜30の中核的指標
近年では研究開発成果や訓練による組織力など財務会計にはのらない資産が企業の競争優位性を高める鍵になっているので、価値評価をしマネージメントしていく必要がある。 無形資産の価値評価についても、インカムアプローチ、マーケットアプローチ、コストアプローチを考えることができる
人材能力基盤とはマネージメントにより方向性が定まり、目的達成のために行動できるようになった専門知識を持つ人の集合体のこと。
プログラム・プロジェクトマネージャーとしての実践力の発揮を通して、専門知識を持つ人を一体化し方向づけした集合体のことであり、目的達成のための活動の基盤となるもの
実践力とは実践知に基づく実現能力。
- 実践能力の内訳
- 思考能力
- 体系的知識
- マネジメント行動スキル(実践を通じて得たスキル)
- 基本姿勢(物事を達成しようとする態度や、異なる立場の意見に耳を傾ける柔軟性など)