今いるメンバーで大金星を挙げるチームの法則 - kshirotori/dokusyo GitHub Wiki
第一章 新チーム始動 ステージ1 フォーミング
グループとチームはどこが違う
** チームの成長法則 **
「70点のグループ」が「赤点」を経て、「120点以上のチーム」に変身する
4つの成長段階がある
- フォーミング
- ストーミング
- ノーミング
- トランスフォーミング
フォーミング、ストーミングはグループ (
- 役割を担う者が集まった。
- お互いに自己主張が始まり生産性が一度落ちる
- パズルのピースがまだはまっていないぐちゃぐちゃの状態
- 芋虫から蛹になるステップ
ノーミング、トランスフォーミングでチーム
- 蛹から羽化し100点以上のパフォーマンスが出せるようになる。
- パズルのピースがはまっている状態
チームの成長法則 ステージ1「フォーミング」
フォーミング(形成期)
- 新たなPJの立ち上げや新人が入ってきたときなど
- 主要メンバーが抜けた直後の「その穴をどう埋めるか」が決まっていない状態
- みんなで頑張ろうとはしているがバラバラなのでうまくいかない
フォーミングの特徴
- 互いのことも何をするかもよくわかっていない。不安緊張
- 気まずい、誰かやってくれ
- 任命された形式的リーダー、または声の大きな人が中心となる。メンバーは指示待ち。与えられた目標に向かって行動する。
- ヘンな人だと思われないようにとにかく様子見。
優秀なリーダーによる先導では優秀なグループ(100点/リーダーのイメージした結果)にはなり得るが、チーム(120点以上)にはなれない リーダーが優秀すぎると次の成長段階(ストーミング(混乱期))に進めない可能性が高い。
- フォーミング後期になると自己主張が始まり意見の対立や衝突が起こる(ストーミングの入り口) -> パフォーマンスが低下して非効率なのでリーダーがコントロールしてフォーミングに戻してしまう。
フォーミング体質
- 自己主張をしない。空気を読んで遠慮する。
- 自分の思いどおりに組織をコントロールする。対立・衝突により、パフォーマンスが低下してきた時点で「チーム状態が悪くなってきた。元に戻そう」という発想・行動をとる。
フォーミング体質チェック 自分の組織に当てはまるものはどれか。いずれもストーミングを起こしにくくする効果がある。 自チームでやって見た。
- [] 「空気を読んで言いたいことを飲み込む」のはよくある
- メンバー間に対立や衝突が起こったら、速やかに場を収めようとする
- [] リーダーの指示は絶対であり、規律の徹底が重要視されている
- [] 担当業務に直接必要でない情報は、積極的には共有されていない。
- [] 行動計画を完全に固めてからでないと、決して行動には移さない。
- [] 結果が予測できないものは(費用対効果の観点から)実行には移さない
- [] 最初(計画時点)から役割分担をハッキリさせる
- [] その役割を果たした度合いだけを見て、個人または部署を評価する。
- [] 結果が出ないときは誰のパフォーマンスが低いせいなのかを明らかにしようとする。
- [] お互いに助け合わなくても、各自の頑張りでこなすことができる仕事量である。
** トラブルの発生などで一緒に力を合わせる機会があれば「天が与えてくれたストーミングのチャンス」 **
脱フォーミング体質
抜け出す方法3つ
- フォーミングステージでの形式的な効率化は、目先の結果を得るためにラクをしようとしているだけと心得る。
- 「ストーミングはトモダチ、こわくない!」- ストーミングを成長のプロセスと心得る。
- ストーミングによるパフォーマンスの低下をおおめに見られるようにする。
フォーミングを進めるために、やるべきこと
** コミュニケーション量を増やすこと **
- 相互理解が進み、「このメンバーならここまで行っても大丈夫かな」と思える関係性になることでストーミングが可能になる。
- 自己紹介は簡単な方法
やってみよう
- メンバーみんなで「チームの成長法則」と「4つの成長ステージ」を共有する
- 「フォーミング体質度チェック」をみんなでやって、結果について話しあう
- 相互理解をするめるために、自己紹介し合う(名艦を作る)。その勢いのまま「フォーミング飲み会」に繰り出す
第2章 巻き起こる嵐 ステージ2 ストーミング
ステーミングの起こし方
ストーミングの特徴
- 各メンバーの本音の意見が場に出る
- 対立・衝突が起こり、感情的にモヤモヤ・イライラする
- 生産性が低下する。コントロールしにくい状況が生まれる
- キャラクターが表出し、相互理解が進む
- 影響力の大きいリーダーが自然発生的に現れる。
チームを作るとは組織をコントロールして結果を出すことではなく、コントロールを手放して ストーミングを乗り越え、新たな可能性を引き出すこと。
ストーミングを巻き起こす技
- みんなで一緒にやる必要があり、かつ、答えのないお題を与える
- 未知の状況を全員で乗り越えた経験
- ハプニングをお題化することができればハプニングのたびにチーム作りが進む
- リーダーに依存できないようにする。
- フォーミングステージでは形式的リーダー(進行役、役職の高い人)がいると依存してしまう。
ストーミングで解散しないための5つの作法
ストーミング中はモヤモヤする。しんどい。メンバーが離脱や組織の解散の可能性もある。
- ビジョンが示されていること。
- 頑張るための理由になる
- 目に見える形で繰り返しみんなで確認するとビジョンが共有しやすい
- ストーミングの意義を共有すること
- 事前に全員が知っていれば無用なモヤモヤを減らせる
- 個人の安全を確保すること
- ストーミングで大事なのはみんなの意見が場に出揃うこと。(対立・衝突そのものは目的ではない)
- 事前に目的は共有しておけば無用な個人攻撃を防げる
- グループ全体としての安全を確保すること
- 生産性が下がるので、資金などの準備をしよう。
- ストーミングがスムーズに進みやすくすること
- ストーミングは膨大なエネルギーが必要なので長期にならないようにする。
- Y!Jだと1Qくらいが生産性上げるのに一区切りな希ガス。
- 形式的なリーダーによる支配状態をなくし、「リーダーに依存できないようにする」など。
- ストーマーが導く
- ストーマーがいなければ、全員意見を紙に書くが有効
ストーミングで「自分ごと化」が進む
自分で意見を言うと、他人事から自分ごとになる。 自分ごと化することがチームになる上で欠かせない。
ことながれ主義
- 他人事になっており、自分でリスクを冒してチャレンジする意味がない。
- ことながれ主義が蔓延している組織はフォーミングステージにとどまっている。
チームワーク七つの力 ** 4つの成長ステージをスムーズに昇るための視点・技術 **
- 1.1力 モチベーション溢れるチームを作る
- 凸凹力 この強みを生かす
- 予測力 息のあったチームを作る
- アシスト力 信頼し合うチームを作る
- 気づき力 自ら考え、行動するチームを作る
- 面白化力 夢中で遊ぶチームを作る
- 三方よし力 大きなチームを作る
チームワーク7つの力1 1.1力 モチベーション溢れるチームを作る
- 相手の自己重要度をupさせる
- モチベーションという言葉を使うのはモチベーションが低い人に多い
- モチベーションが高い人は「たのしー」と言いながら活動しモチベーションという言葉は使わない。
1.1力はモチベーションに関する考え方
- 1.1:ちょっとポジティブ
- 1.0:普通
- 0.9:ちょっとネガティブ
チームのモチベーションは掛け算
- 1.1 * 1.1 と 0.9 * 0.9は人数が増えれば影響は大きくなる
- チーム作りをするときに大事なのは相手を1.1にするコミュニケーションをするか0.9にするコミュニケーションをするか。
モチベーションの正体は自己重要度感
- 自分の存在が重要であると感じたい。= モチベーション
自己重要度の上げ方
- 声をかける
- 受け入れる
- 見ている
- 意味を与える
チームワーク七つの力2 凸凹力 この強みを生かすチームを作る
自分の強みを発揮して成長し続ける力のこと。
- 凸:強み
- 凹:弱み
自分の凹は誰かの凸を生かすためにある。 自分の強みに一番気づけていないのが自分自身という可能性がある。 強みとは他人が同じことをやろうとすると自分よりもコストがかかるもの 強みを生かしていると1.1になれる
強みとは** 才能がポジティブに働くこと** 弱みには2タイプある
- 才能がネガティブに働く
- 例)責任感が強すぎるために何事も自分一人で抱え込む
- 才能がない
凸凹力の上げ方
- 弱みから強みを見抜く
- 例)責任感
- 強みと弱みが表裏一体のことがある
- 生かすべき強みを見極める
- 強みをアクナレッジする
ストーミング体質(才能)の有無と、活躍のタイミングのスタイル
攪拌者(ストーミングを好み影響力のある人)
- フォーミングからストーミンへ移行する起爆材となる人
- ストーミング後期では意見の収束が重要になるので振る舞いに注意
調停者(ストーミングを好まず、影響力のある人m)
- フォーミング、ストーミング前半は我慢
- ストーミング後期で出揃った意見の調整をすることで次に進める
攪拌者のフォロワー(ストーミングを好み、影響力のない人)
- 変化を好み「誰か面白いことやってくれないかな」と思っている人
- 攪拌者が変人扱いされるので賛同することで良い影響がある。
サイレント(ストーミングを好まず、影響力がない人)
- 対立・衝突が起こると動揺する。
第3章 チームワークの誕生 ステージ3 ノーミング
ストーミングの先には何が
ノーミングとはどのようなステージか
- 小さな成功体験を繰り返すうちにチームの暗黙のルール(行動規範)ができてくる
- ビジョン、メンバーの役割と責任範囲が明確になっていき、「自分はチームのために何ができるか」が見えてくる
- 影響力が大きく、方向性を決める人がリーダーとなり、任命されたリーダーは形式化する。
- 情報(知識、技術、マインド)の共有が進む。共通言語が生まれ、「私たちのやり方」「ウチのチームは」という表現がメンバーの口から出るようになる。
チームワーク七つの力3 予測力 息のあったチーム
「凸凹の相互理解」を前提として「理想の共有」と「現実の理解」が進むと息のあったプレーが可能になる
予測に使えるシンプルな公式
- 課題=理想-現実
- 判断=価値基準xインプット情報
チームワークの七つの力4 アシスト力 信頼し合うチームを作る
好意の返報性
- 好意を持つようなことをしてくれた人には好意を返したくなる。
- お互いをカバーし合う状況で生まれやすい
各自の頑張りでなんとかなる仕事量で役割分担をかっちりやってしまうとアシストが生まれにくい。
自分の仕事の範囲
- 自分の仕事ができた上で他人の仕事を手伝う必要がある。
チームワークの七つの力5 気づき力 自ら考え、行動するチームを作る
自分で考えて行動するチームをつくるために役立つ力です。 気づき力をアップさせるには「常に」「自分ごととして」「理想とのギャップを持ち続ける」ことが重要
ノーミングに求められる「徹底力」
自分たちで決めたルールを徹底して守ることが、予測力アップ、アシスト力アップにつながっていくからです。徹底力が強まれば強まるほど、チームとしての一体感が高まっていきます。
第4章 生き物みたいなチーム ステージ4 トランスフォーミング
トランスフォーミングの特徴
- メンバーの協働意思で、上位のビジョンを目指す。
- 他のメンバーへの貢献につながる行動(アシスト)が自動化し、チームがあたかも一つの生き物のように機能する。
- さなぎが蝶になって空を飛ぶかのような、大きな成功体験を共有する。
- チームに対する帰属意識が高まる。「ずっとこのチームでやりたい」「このチームなら何でもできる」。
仲間の集め方 ここまでの過程で解散しないために
4つのステージ間の壁
- フォーミングからストーミングに進む際、空気を読んで遠慮する関係をなくすための「コミュニケーション量のカベ」。
- ストーミングからノーミングに進む際、場に出たみんなの意見を収束させるための「コミュニケーションの質のカベ」。
- ノーミングからトランスフォーミングに進む際、新たな上位のビジョンを目指すための「納得感のカベ」。
採用の時点でビジョンや価値観を共有し、共感・共鳴できる人が入ってくるという流れをつくることが重要です。
レベルを合わせてタイプを散らす
チームワーク7つの力6 面白化力 夢中で遊ぶチームを作る
-「面白化力」には、2つの意味合いがあります。ひとつは、「相手の期待値を超える力」。もうひとつは、「夢中で遊べる力」です。
アクティビティにゲーム性を持たせて面白化するための条件4つ
- ゴール(理想)が明確なこと
- ルール(制約)が明確なこと
- フィードバック(現実)があること
- 自発的な参加であること
チーム作りのアクティビティにするための追加条件2つ 5. 一人だけではできない(協力せざるを得ない)お題にする 6. 誰も知らないお題にする
チームワーク7つの力7 三方よし力 大きなチームを作る
広義の利害関係者(ステークホルダー)をハッピーにする、大きなチームを作る力
トランスフォーミングなチームは生き物に近づく
- 機会とは操作すべき対象でチームを機会のように扱ってはいけない
- 生き物は動機によって動く、最強の動機は面白さ
トランスフォーミングは永遠には続かない
- チームは必ず寿命を迎え、さらに大きな三方よしを実現するためのより大きなチームを目指すことで螺旋階段を登るように発展する。