【開発ナレッジ】WindowsでのZsh Oh My Zsh Powerlevel10k環境構築手順(WSL向け) - j-komatsu/myCheatSheet GitHub Wiki
WindowsでのZsh + Oh My Zsh + Powerlevel10k環境構築手順(WSL向け)
🧭 対象者
- Windows 10 / 11 を使っているエンジニア
.zshrc
ベースのカスタマイズを Windows 上で実現したい方- WSL(Windows Subsystem for Linux)を使って Linux 開発環境を構築したい方
🚀 構築の全体フロー(Mermaid フローチャート)
graph TD;
A[WSLを有効化] --> B[Linuxディストリビューションをインストール]
B --> C[Zshをインストール]
C --> D[Oh My Zshを導入]
D --> E[Powerlevel10kを導入]
E --> F[フォント設定(MesloLGS NF)]
F --> G[必要なツールを導入(exa, bat, fzfなど)]
G --> H[`.zshrc` カスタマイズを適用]
✅ ステップ1:WSLの有効化
# PowerShell(管理者権限)で実行
wsl --install
🔍 確認方法
- 再起動後、自動的に Ubuntu 等の Linux ディストリビューションの初期セットアップ画面が表示されます。
cmd
またはWindows Terminal
を開いて、以下を実行:
wsl
- 表示が
user@xxxx:~$
のようになれば WSL に入れています。
✅ ステップ2:Linux上でZsh環境を整備
sudo apt update && sudo apt install zsh git curl -y
chsh -s $(which zsh)
🔍 確認方法
zsh --version
echo $SHELL
zsh 5.x.x
のように表示されればOK。$SHELL
の出力が/usr/bin/zsh
になっていればログインシェルとして設定済みです。
✅ ステップ3:Oh My Zsh のインストール
sh -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/ohmyzsh/ohmyzsh/master/tools/install.sh)"
🔍 確認方法
~/.oh-my-zsh
フォルダが作成されていれば成功
ls ~/.oh-my-zsh
✅ ステップ4:Powerlevel10k のインストール
git clone --depth=1 https://github.com/romkatv/powerlevel10k.git \
${ZSH_CUSTOM:-~/.oh-my-zsh/custom}/themes/powerlevel10k
.zshrc
に以下を追加:
ZSH_THEME="powerlevel10k/powerlevel10k"
反映:
source ~/.zshrc
初回に以下を実行してプロンプトをカスタマイズ:
p10k configure
🔍 確認方法
ls ~/.oh-my-zsh/custom/themes/powerlevel10k
README.md
,powerlevel10k.zsh-theme
などがあればOK
✅ ステップ5:フォント設定(MesloLGS NF)
Powerlevel10k を正しく表示するには Nerd Font が必要です。
1. MesloLGS NF フォントをダウンロード&インストール
以下のリンクから、4種類のフォントファイル(*.ttf)をそれぞれダウンロードしてください:
MesloLGS NF Regular.ttf
MesloLGS NF Bold.ttf
MesloLGS NF Italic.ttf
MesloLGS NF Bold Italic.ttf
⬇ 各ファイルを右クリック →「インストール」を選択。
2. Windows Terminal の設定を変更
✅ 操作手順:
- Windows Terminal を起動(スタートメニューから「Windows Terminal」と検索)
- 上部タブ右の「▼」から
設定
を選択 - 左側の「プロファイル」一覧から
Ubuntu
を選択 - 「外観」セクションをクリック
- 「フォントフェイス」欄に
MesloLGS NF
と入力(正確に) - 保存して閉じる
フォント名を正しく入力(
MesloLGS NF
)しないと反映されません。
💡 Windows Terminal が見つからない場合
以下のいずれかの方法でインストールできます:
-
Microsoft Store からインストール:
- スタートメニューから「Microsoft Store」を開き、「Windows Terminal」で検索 → 「インストール」
-
公式GitHubリリースページからインストール:
- https://github.com/microsoft/terminal/releases にアクセスし、最新版の
.msixbundle
をダウンロード・実行
- https://github.com/microsoft/terminal/releases にアクセスし、最新版の
-
代替手段として
wsl.exe
を直接使用:cmd
からwsl
と入力して WSL に入ったあと、そのままzsh
を使うことも可能です(ただしPowerlevel10kの表示は不完全になる可能性あり)
フォント名を正しく入力(
MesloLGS NF
)しないと反映されません。
🔍 確認方法
- ターミナルを再起動し、Powerlevel10k のプロンプトが表示されているか確認します。
p10k configure
が「command not found」になる場合、Powerlevel10k の設定ファイルがまだ読み込まれていない可能性があります。
🛠 トラブルシューティング:p10k configure が使えない場合
# Powerlevel10k が正しく読み込まれるように、.zshrc の末尾に以下を追記
[ ! -f ~/.p10k.zsh ](/j-komatsu/myCheatSheet/wiki/-!--f-~/.p10k.zsh-) || source ~/.p10k.zsh
# さらにテーマが読み込まれているか確認するために、この行も追加(明示的に)
source ~/.oh-my-zsh/custom/themes/powerlevel10k/powerlevel10k.zsh-theme
その後、以下を実行:
exec zsh
または WSL を再起動し、再度 p10k configure
を試してください。
🔍 確認方法
- ターミナルで
p10k configure
を再実行し、アイコンやシンボルが すべて正しく表示されるか 確認してください。- ✔ アイコンが文字化けせず見える
- ✔ Gitアイコン、ブランチマーク、フォルダアイコンなどがカラーで表示される
✅ ステップ6:開発者向け便利ツールのインストール(任意)
以下は .zshrc
カスタマイズの利便性を高めるためのツールですが、すべて必須ではありません。
必要に応じて個別にインストールしてください。
sudo apt install exa bat ripgrep fd-find fzf zoxide -y
⚠
bat
はbatcat
という名前でインストールされることがあります。
🔍 確認方法(各ツールがインストールされたか確認)
exa --version # exa の確認
batcat --version # bat の確認(エイリアス設定で bat に変更可)
rg --version # ripgrep
fzf --version # fzf
zoxide --version # zoxide
💡 バージョンが表示されない場合の対応
- ツールが未インストールの可能性があります →
apt install
コマンドを再実行してください。 - 使用しない場合は
.zshrc
に対応エイリアスを設定しなければ問題ありません。
.zshrc
カスタマイズの適用
✅ ステップ7:あなたの .zshrc
に以下のような設定を追記・適用してください:
# exa を ls に
alias ls='exa -l --icons'
# cat を bat に
alias cat='bat'
# grep を rg に
alias grep='rg'
# zoxide の初期化
eval "$(zoxide init zsh)"
# fzf の履歴検索
export FZF_DEFAULT_COMMAND='fd --type f'
bindkey '^R' fzf-history-widget
反映:
source ~/.zshrc
🔍 確認方法
ls # exa の出力形式で表示されるか?
cat file # bat の出力になっているか?
grep xxx # rg が使われているか?
z foo # zoxide による移動ができるか?
🎉 完了!
これで Windows + WSL 上で Zsh + Oh My Zsh + Powerlevel10k を活用したターミナル環境が整いました。
Mac 同様の快適な .zshrc
カスタマイズもそのまま使えます!
必要に応じて .zshrc
カスタマイズテンプレートを別途参照してください。
🛠 トラブルシューティング:Zsh + Oh My Zsh + Powerlevel10k(WSL向け)
このページでは、WSL環境で Zsh + Oh My Zsh + Powerlevel10k を構築中に発生しがちなエラーとその解決方法をまとめます。
p10k configure
が使えない
✅ 1. 💬 エラー内容
zsh: command not found: p10k
🔍 原因
- Powerlevel10k のテーマはインストールされているが、設定ファイル
.p10k.zsh
が存在していない。 .zshrc
に読み込み設定が書かれていない。
✅ 解決手順
# 最新の設定ファイルを取得
curl -o ~/.p10k.zsh https://raw.githubusercontent.com/romkatv/powerlevel10k/master/config/p10k-lean.zsh
# .zshrc に以下を追記(または確認)
[ ! -f ~/.p10k.zsh ](/j-komatsu/myCheatSheet/wiki/-!--f-~/.p10k.zsh-) || source ~/.p10k.zsh
# 反映
exec zsh
ls
が使えない / exa
エラー
✅ 2. 💬 エラー内容
zsh: command not found: exa
🔍 原因
.zshrc
で ls
を exa -l --icons
にエイリアスしているが、exa
が未インストール。
✅ 解決方法(ezaを代替導入)
sudo apt install eza -y
# .zshrc を以下に変更または追記
alias ls='eza -l --icons'
# 反映
source ~/.zshrc
bat
が見つからない
✅ 3. 💬 エラー内容
zsh: command not found: batcat
🔍 原因
Ubuntuでは bat
パッケージをインストールすると、コマンド名が batcat
になる。
✅ 解決方法
sudo apt install bat -y
# .zshrc にエイリアス追加
alias bat='batcat'
# 反映
source ~/.zshrc
✅ 4. Powerlevel10k の初回設定画面が毎回出る
💬 表示例
If you do nothing, you will see this message again when you start zsh.
✅ 解決方法
# .zshrc に以下を追加して非表示に
POWERLEVEL9K_DISABLE_CONFIGURATION_WIZARD=true
# 反映
source ~/.zshrc
grep
を使った .zshrc
の内容確認が失敗する
✅ 5. 💬 エラー内容
zsh: command not found: rg
🔍 原因
grep
が rg
(ripgrep)にエイリアスされていて、ripgrep が未インストール。
✅ 解決方法
# 一時的に純正 grep を使う
command grep 'p10k.zsh' ~/.zshrc
# または絶対パスで
/usr/bin/grep 'p10k.zsh' ~/.zshrc
exec zsh
や source ~/.zshrc
が CMD で動かない
✅ 6. 💬 エラー内容
'exec' は内部コマンドまたは外部コマンド...(CMD上のメッセージ)
🔍 原因
Windows の CMD 上で Linux シェルのコマンドを実行している。
✅ 解決方法
# 正しい手順
wsl ← まずWSLに入る
exec zsh
.zshrc
の場所がわからない / Windowsから開きたい
✅ 7. 🔍 パスの確認
Linux側:
~/.zshrc
Windowsエクスプローラーからアクセス:
\\wsl$\Ubuntu\home\{ユーザー名}\.zshrc
※ {ユーザー名}
はWSL上のLinuxユーザー名(例:komatsu)
🧹 便利な再読み込みコマンド
source ~/.zshrc # 設定を即時反映
exec zsh # シェルを再起動
トラブルが他にも出たら、随時ここに追記して拡張していってください! 💪