【プロジェクト管理】DevSecOpsについて - j-komatsu/myCheatSheet GitHub Wiki

DevSecOps(デブセックオプス)

1. DevSecOpsとは?

DevSecOps(デブセックオプス)とは、「Development(開発)」「Security(セキュリティ)」「Operations(運用)」の3つを組み合わせた概念で、セキュリティを開発プロセスに統合する手法を指します。

初学者向け説明

従来の開発では、開発者がコードを書き終えた後にセキュリティチェックを行うのが一般的でした。しかし、これでは脆弱性が見つかった場合に修正コストが高くなってしまいます。DevSecOpsでは、開発の早い段階からセキュリティを意識し、継続的にチェックしながら開発を進めます。

専門者向け説明

DevSecOpsは、CI/CD(継続的インテグレーション / 継続的デリバリー)パイプラインの各段階でセキュリティチェックを自動化し、脆弱性を早期発見・修正することを目的とします。具体的には、静的解析(SAST)、動的解析(DAST)、ソフトウェアコンポーネント解析(SCA)を活用し、シフトレフト戦略を採用します。


2. DevSecOpsの特徴

特徴 説明
セキュリティのシフトレフト 開発初期段階からセキュリティを組み込む
自動化 セキュリティチェックをCI/CDパイプラインに統合
継続的監視 実運用環境でも脆弱性スキャンを実施
コラボレーション 開発・運用・セキュリティの連携を強化

3. DevSecOpsの流れ(Mermaid.js)

graph LR;
  A[コード開発] -->|SAST| B[コードレビュー];
  B -->|SCA| C[ビルド];
  C -->|コンテナスキャン| D[デプロイ];
  D -->|DAST| E[監視 & ログ分析];
  E -->|フィードバック| A;

4. DevSecOpsの導入方法

初学者向け説明

DevSecOpsを導入するには、以下の3つのステップが重要です。

  1. セキュリティの学習:開発者が基本的なセキュリティ知識を身につける。
  2. 自動ツールの導入:コードの脆弱性を検出するツールを利用する。
  3. チーム間の協力:セキュリティ担当者と開発チームが協力する。

専門者向け説明

DevSecOps導入時には、以下のポイントを考慮します。

  • CI/CDパイプラインの構築:GitHub Actions、Jenkinsなどを活用。
  • セキュリティツールの選定
    • SAST: SonarQube, Checkmarx
    • DAST: OWASP ZAP, Burp Suite
    • SCA: Dependabot, WhiteSource
  • セキュリティポリシーの策定:開発段階ごとのチェック基準を明確に。

5. 具体的なツールの例

カテゴリ ツール 説明
SAST (静的解析) SonarQube コードの静的解析による脆弱性検出
DAST (動的解析) OWASP ZAP 実行環境でのセキュリティテスト
SCA (コンポーネント解析) Dependabot 依存関係の脆弱性管理
CI/CD統合 GitHub Actions DevSecOpsを自動化

6. DevSecOpsのメリットと課題

メリット

  • セキュリティリスクの低減
  • 早期発見によるコスト削減
  • 自動化による負担軽減
  • チーム間の連携強化

課題

  • 開発スピードの低下(初期段階)
  • ツール導入コスト
  • チームのセキュリティ知識向上が必要

7. まとめ

DevSecOpsは、開発の早い段階でセキュリティを統合し、継続的に監視することで、安全なソフトウェアを効率的に開発する手法です。導入には、適切なツール選定とチームの協力が不可欠です。