【プログラミング】【java】SpringBootとStrutsの比較 - j-komatsu/myCheatSheet GitHub Wiki

Spring BootとStrutsの比較

1. 特徴の比較

項目 Spring Boot Struts
アーキテクチャ マイクロサービス、REST API向け モノリシックアプリケーション向け
設定 自動設定(Auto Configuration) XMLベースの手動設定
組み込みWebサーバー Tomcat、Jetty、Undertow 外部Webサーバー(Tomcatなど)が必要
学習曲線 比較的簡単 複雑であることが多い
開発効率 高い(スターターモジュールで簡単に依存関係を管理) 設定や構成に時間がかかる
拡張性 高い(豊富なプラグインとエコシステム) 限定的
モニタリングと診断 Actuatorで統合されたモニタリングを提供 外部ツールが必要
コミュニティサポート 活発で広範 古くなりつつある

2. StrutsからSpring Bootへのリプレイス

リプレイスのメリット

  • メンテナンス性の向上: 最新の技術スタックにより保守性が向上。
  • 開発効率の改善: 自動設定や組み込みWebサーバーにより開発時間を短縮。
  • パフォーマンス向上: 軽量なアーキテクチャと非同期処理のサポート。
  • セキュリティの強化: 定期的なアップデートとセキュリティパッチ。

リプレイス時の課題

  • 学習コスト: 開発者が新しいフレームワークを学ぶ必要がある。
  • 既存コードの移行: Struts用に書かれたコードをSpring Bootに対応させる必要がある。
  • テストと検証: 新システムへの移行後、全機能が正常に動作するか確認が必要。

3. 提案(観点別)

3.1 プロジェクトマネージャー(PM)の観点

  • 目的:
    • リプレイスによるプロジェクト全体のメリットを明確化し、ステークホルダーに説明。
  • 提案:
    • 明確な移行計画を策定し、リスクとコストを可視化。
    • リプレイスにより得られる長期的な利益(運用コスト削減、メンテナンス性向上)を強調。
    • 十分なリソース(予算、人員)を確保し、段階的な移行を推奨。

3.2 プロジェクトリーダー(PL)の観点

  • 目的:
    • チームがスムーズにリプレイス作業を進められるようにサポート。
  • 提案:
    • チームメンバーに対するSpring Bootトレーニングを計画。
    • StrutsのアクションやフォームをSpring BootのControllerやServiceにマッピングするためのガイドラインを作成。
    • 定期的なレビューと進捗確認を実施し、問題を早期に発見・解決。

3.3 システムエンジニア(SE)の観点

  • 目的:
    • 技術的な詳細を把握し、移行作業を実際に実施。
  • 提案:
    • Strutsの設定(struts-config.xml)をSpring Bootの構成ファイル(application.yml/properties)に移行。
    • StrutsのActionクラスをSpring BootのControllerクラスに変換。
    • テストコードを充実させ、リグレッションテストを自動化。
    • Actuatorを活用してアプリケーションの監視体制を整備。

4. まとめ

Spring Bootへのリプレイスは、開発効率の向上、メンテナンス性の改善、セキュリティ強化といった多くのメリットをもたらします。PM、PL、SEそれぞれの役割に応じた提案を実施することで、リプレイスプロジェクトを成功に導くことができます。