yoshidasonoko - dominickchen/cmrd GitHub Wiki
目次
・5W1H
・反省
5W1H
Who
吉田園子(よしだそのこ) ドミニクゼミ1期生
Where
自宅
When
論文執筆開始→11月上旬
制作開始→12月上旬
実験→作品が完成してから一週間後をアンケート回答期限に設定
What
演劇食体験オーディオドラマの制作
Why
・現代の食生活は二極化している。見た目や産地など食に過度にこだわる人がいる一方で、空腹を満たし生きる上で必要な栄養さえ補うことができればそれでいいというような人もいる。その中間を模索したかったから。
・そこで、一人での食事でも、コンビニ飯やインスタント食品でも、いつもと違う視点に立てば楽しく味わうことができるのではないかと考えた。
・ながら食べをしている人が嫌いだったが、その行為を逆に生かせないかとも常々思っていたから。
・オーディオドラマは、映像がない分想像力が掻き立てられる。その特性を生かし、台詞やBGMといった音声表現から、主人公の気持ちや食べているときの姿勢や表情を想像し、なり切って欲しいと考えた。
*当初の構想
・店員と客を役者、店内を舞台、食べ物を小道具として、一つの演劇作品を作るカフェをプロデュースしようと考えていた。
・先行例の調査として、二つの飲食店を訪れた。
(1)ポムポムプリンカフェ(原宿)
→キャラクターカフェの一つ。キャラクターの好きな食べ物や見た目の特徴から考案されたメニューがある。
(2)ジャニス・ウォン(新宿)
→アシェットデセール(皿盛りデザート)の専門店。カウンターの目の前にあるライブキッチンで、プロのパティシエの調理風景を見ることができる。
・現地調査をした結果、私が考える演劇の魅力である、日常に新しい発見を与えることや登場人物に感情移入をするという点を生かすことは、飲食店プロデュースでは難しいのではないかと考えた。
・そこで、自宅でコンビニ飯やインスタント食品を一人で食べるという場合に焦点を絞った制作に変更した。
How
・いつもと違う視点に立つ手段の一つとして、演劇の役作りの過程を取り入れた。
・自作自演のオーディオドラマを食事をしながらイヤホンで聞いてもらい、その主人公になり切って指定した食べ物を食べてもらった。
1.原稿作り
・自分が演じるため、役を自分が無理なく演じられる性別・年齢・性格に設定した。
・Wordで打ち込み、プリントアウトした。
・台詞は全て自分で考えた。
・プロローグ→献立①コロッケ→献立②味噌汁→エピローグという構成にした。ドラマやアニメのオープニングとエンディングのように、プロローグとエピローグを入れることで、食事を一つの物語と感じやすくする効果を狙った。献立を何にするかは、下記の*(2)の作品を参考にした。
*登場人物が一人で食事をするシーンとして参考にした作品
(1)孤独のグルメ(テレビドラマ)
→主人公が訪れるお店が、高級料理店や洒落た雰囲気のカフェではなく、値段も安く気軽に入れる大衆食堂風のお店が多かったため、日常に根ざした物語を作る上で参考にした。
(2)異世界食堂のぶ(テレビアニメ)
→異世界から来た人が、私たちには馴染みの食べ物を食べたときのリアクションが新鮮で、その視点を持ち込んだ。
2.収録
・ZOOMのハンディレコーダーH2nを使用した。携帯のボイスメモより音質が良く、ノイズカット機能も付いている。また、SDカードやケーブルで、データの移行が簡単に行える。
・声に限らず音声を録音する際は、暖房器具の風音や紙をめくる音などの小さい音も全て拾ってしまうので注意する。
・演劇初体験の人でも役に没頭しやすくなるよう、BGMを付けた。今回はHeart Record(http://www.hurtrecord.com/) という著作権フリーのサイトから、イメージに合う音楽を携帯にダウンロードし、同時に流しながら録音した。
BGMは、アーティストや人気ランキング、テーマごと分類されているため、「食」と「料理」というテーマに分けられているものから選択した。イメージに合っていると思っても、長さが長すぎたり短すぎたりすると使えないため、原稿を読んでみながら選んでいった。
・BGMを流す媒体は、マイクに対して自分の口の位置より遠くに置くか、自分の声より小さい音に調整してから流す(始めと終わりの台詞がない部分は音量を上げられるよう準備しておく)。前述したZOOMのマイクを使う場合は、双指向性モードにし、自分の口の反対側に置くと良い。
3.編集作業
・無料の音声編集ソフトAudacityをパソコンにインストールした。
・今回は全て1テイクで収録することができたため、複雑な作業は行わなかったが、切り取りやコピペ、スピードの調整などの基本編集が無料でできる。
4.共有
・実験協力者7人に、LINEを経由してデータを共有。
・録音から編集まではwav形式だったが、LINEで送信するためにはMP3に変換する必要がある。私はオンライン上で無料で変換ができるConvertio(https://convertio.co/ja/) というツールを使用した。
・普段の食生活についてと、オーディオドラマを使ってみての意識の変化を、Googleフォームで作ったアンケートで調査した。
反省
【工夫した点】
・食べるスピードも役の性格の表れであると考え、再生している間に食べ終われるよう、実際に食べてみながら原稿を考えたこと。
・味噌汁をすすっている感じや咀嚼しながら話している感じを、音だけで表現したこと。
【できなかったこと】
・目の前の食を楽しむための手段としてではなく、独立した作品として受け取られてしまったこと。
【なぜできなかったのか】
・趣旨の説明不足。or実験のやり方だけでなく主人公のプロフィールも伝え、役作りの事前準備をさせておくべきだった。
・BGMが邪魔だった。BGMではなく、咀嚼音や環境音などを加えた方が、食べ物に集中できるのではないかという意見が多かった。
【今後の展望】
・食べ物や主人公のレパートリーを増やし、オーディオドラマの新ジャンルとして普及させたい。
・料理がマンネリ化してしまっている主婦や飲食店のキッチンスタッフなどを対象に、作り手側のバージョンも作りたい。