パフォーマンス班 - dominickchen/cmrd GitHub Wiki

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What

この作品について

異なるジャンルのダンスが一つの空間の中で同時に存在するパフォーマンス作品。異なるメディアに触れる人々が行き交う電車空間の表象を音楽、映像、朗読を交えて表現している。

When

5/31〜7/26

Where

33号館第一会議室 (通常より大きめの教室)

Who

  • 江本真菜(4年)
  • 田代天音(4年)
  • 藤谷和歌奈(3年)
  • 吉田園子(4年)
  • 吉田櫻子(4年)

Why

* ダンス・パフォーマンスの新しい形を提案したい。

  • かつて演劇の中でのダンスパフォーマンスは、ジャンルの統一性が大事にされていた → 統一性という概念を壊し、異なるジャンルを交えたらどうなるのか
  • ダンス・パフォーマンスは従来、動きや立ち位置から感情表現を表すというものが一般的である → 感情ではなく、感情に行き着くまでのプロセス・感情にアテンドする時の人々を表現したらどうなるのか
  • プロジェクションを使ったパフォーマンス → 感情を揺さぶる為の要素としてのメディアを提示する必要がある

How

  1. コンセプト
  2. ダンス
  3. 音楽
  4. 朗読
  5. 衣装
  6. 映像

1. コンセプト

★登場人物(カッコ内はカラー・ダンスのジャンル・演者の名前) [1] 公共空間の情報に触れている人 (赤・ジャズ/コンテンポラリー系・吉田) [2]スマートフォンを通して情報を仕入れる人(ピンク・ストリート/ポップス/ヒップホップ系・江本) [3] 本に向き合う人 (青・クラシックバレエ/モダンバレエ系・田代)

2. ダンス

吉田・江本・田代の3名で、音楽を聴きながら相談し合い、振付を進めていった。 それぞれのジャンルの得意とするテンポが異なり、振付、というか選曲のレベルから難航した。

[2]スマートフォンを通して情報を仕入れる人(ピンク・HIPHOP/ストリート系・江本) 【ストーリー】 手元の世界(スマートフォン)に夢中の人。 SNSや広告など、手元の世界に入り込んでいく様子(電車の中でよく見る光景)を表現しました。 なんとな~くSNSなどを流し見。 LINEの通知や広告などにより、本来得たい情報がなかなか得られない。 シフトの提出期限やサークルの出欠連絡、友達との待ち合わせの約束などに迫られる。 返信など、スマホに必死で、車内が込み合っていることにすら気づかない。 終点に近づくにつれ、心が躍ります。ランチの情報など、必要な情報を積極的に撮りに行っている様子をダンスの強弱で表現しました。 海が見えてきて手元の世界から現実の世界へと戻ります。

・踊ったことのない局長だったので、とにかく音楽に合わせて踊るのが難しかったです!(笑)その点で皆さんに迷惑をかけてしまい本当にすみませんでした。 ・同じ空間に様々なメディアに触れている人々の関わり方を意識した振り付けに苦戦しましたが、本番はナレーションとも楽器とも息がぴったり合ったパフォーマンスをすることができました。

[3] 本に向き合う人 (青・クラシックバレエ/モダンバレエ系・田代)※田代作業中 【ストーリー】 本の世界に没入する人。ひたすら本を読んでいる。 完全に能動的に情報を取りに行っている。 他2人に比べ現実世界へのフォーカスが薄い。 本としては銀河鉄道の夜を選んだ。 理由は「鉄道の話だから」という安直な理由に加え、銀河鉄道の夜の舞台が夏だといわれているので(からすうりの季節から)。 私が読んで気に入ったフレーズを青空文庫からコピペして、映像担当の吉田櫻子さんへ送り、映像化してもらった。

ストーリーとしては、 1曲目:電車に乗り込んで本を読みはじめる。 2曲目:完全に現実から遊離している。そのため他2人とは異なる振りをしている。 3曲目:現実世界に戻ってくる。夏休みに気持ちが向かっている。メディアから受けたメッセージが現実の心持ちに連動している。

小道具として本のようなノートを使用した。1曲目~2曲目では片手に持って踊っていた。またさりげなく、待ち時間などにページをめくっていた。また2曲目の最後に勢いよく閉じ、音を出して現実世界にフォーカスが向くことを表現した。   ・ジャズダンスの振りと重複することを防ぎ、メディアの違いを際立たせるため、ソロパートではできるだけクラシックバレエ・コンテンポラリーダンスに近い振り付けを考えました。 ・踊りのジャンルが江本さんと全然違うため、振付が一緒にならないことが多かったのですが、あえて電車の中とは別次元に生きている感じを出せてよかったかなあと思います。バラバラ感が出てしまっているかなと思いましたが、違和感はなかったようで安心しました。 ・文字情報を全身で取り込むような振付を加えたり、実際に銀河を旅しているようなイメージでソロを入れたりと楽しかったです。

3. 音楽

19世紀以降に書かれた自由な形式の小品「piece(英: character piece、独: Charakterstück)」の様式を取り入れて作曲。

以下を参考にしました。フェルー作曲 フルートのための小品 ピース Pierre-Octave Ferroud - Trois Pièces pour flûte seule (1920-21) I. Bergère captive [0:00] II. Jade [2:25] III. Toan-Yan: La fête du double cinq [4:05] ##フェルーの作品について 上の作品と今回作曲した作品に類似したメロディーはないのですが曲の展開における文脈を参考にしています。 一楽章ではゆっくりと拡張していくメロディ、二楽章では変拍子を用いて一楽章とは切り離した要素をモチーフに。三楽章では一楽章を展開した要素を複雑に織り交ぜ、小品全体を取りまとめる役割を担っている。

ここでは個々のイメージが一つになって行く過程を表現。メディアに流され、向き合い、取り入れるとう3つのセクションから成る。 ・Section 1 “Departure ” 出発。人々は乗車するとき、何を思うのか。 【(https://soundcloud.com/pie-e/departure )】 ・Section 2 “Interaction ” メディアとの交差。変拍子が織りなす複雑なメロディで表現。 【(https://soundcloud.com/pie-e/the-letterssection2-interaction )】 ・Section 3 “Toward” 得た情報を拾う、捨てる、取り入れる。3人が向かったその先はー。 【(https://soundcloud.com/pie-e/the-letterssection3-transmission )】

4. 朗読

開演前のアナウンス・一曲目のダンス中・一曲目の終わり・二曲目の前・三曲目の終わりに、朗読パフォーマンスを挿入した。 前半は、コンセプトシートを読まなくても世界観が伝わるよう説明を多めにしつつ、単なるアナウンスで終わらないよう憂鬱な空気感を演出できるよう工夫した。後半は、あくまでダンスの引き立て役になることに徹した。徐々に夏休みに向かっていく高揚感を2行ほどの短い文章で表現した。 録音したものを流すのではなく、パフォーマンスエリアの下手に長机を置き、教室備え付けのマイクを使い、生で声を当てた。

5. 衣装

・チーム全員が、私服の白い衣服を着用。 意図としては、 メディアを乗せるキャンバスを表現 衣装に色があるとメッセージ性を持ってしまい、パフォーマンスの邪魔となるため 演者に限らずチーム全員がパフォーマーであるというメッセージを発信し、統一感を持たせるため 背景に投影する映像の邪魔にならないように ※衣装に映像が映ってもよいという意図もあったが、映像が見づらくなるため意図的に映すことはしなかった パフォーマンスのために衣装を購入することはせず、私物あるいは貸し借りで済ませた。

・演者の靴は、それぞれのダンスに合った私物。

・加えて演者は、2曲目の最後から小道具としてイメージカラーのシフォン素材の布を用いた。 この布はまたメディアの情報を表現した映像の背景とも同色であり、「メディアから手に入れた情報」を表現している。 三人共通の振付として、布を掴む、抱きしめるという振付で、この布の役割、意味合いを表現した。

6. 映像

反省点