WAN 回線の種類 ( フレームリレー、ATM ) - careerbeat/dit-ehime GitHub Wiki
WANの回線タイプ - パケット交換
前節で説明していない交換型の「パケット交換」には下記のような回線タイプが存在する
- フレームリレー (現在はあまり使用されない)
- ATM (現在はあまり使用されない)
- IP-VPN (現在主流)
- 広域イーサネット (現在主流)
通信中に回線を占有しないので、 理論上キャリア網内でトラフィックが集中して 混雑している状態が発生する可能性がある。 しかし、現在主流の IP-VPN と 広域イーサネット では 実質的にアクセス回線での契約帯域が保証される
フレームリレー
- 前身のX.25というWANサービスからエラー訂正機能を取り除いたWANサービスで、 エラー訂正、確認応答、再送制御 等を行わないため高速データ伝送が可能
- 1つの物理回線上で複数の仮想回線を用意して複数の拠点との通信をが可能
- 現在フレームリレーをWANとして採用する企業は ほぼ存在しない 多くの企業はフレームリレーから IP-VPN等に切り替えている
用語解説
フレームリレーを理解する上で重要!
- PVC
- 仮想回線( VC )の1つ
- 契約時に定義した通信相手と 固定接続 する。
- SVC
- 仮想回線( VC )の1つ
- 接続を 動的に確立 して通信終了時に切断する。
SVCは日本のキャリアでサポートされておらずPVCが主流の方式
後は表のままです。
フレームリレーの手順
例として、東京本社から名古屋支社の10.1.3.0/24のネットワークにパケットを送信する
- 東京本社のルータが宛先(名古屋支社)のIPアドレスを確認
- 宛先ネットワークがルーティングテーブルに存在するか確認 → 宛先ネットワークが存在して、ネクストホップアドレスが192.168.0.3であると分かる
LMIのステータス
ルータとフレームリレースイッチ間のステータスを確認する。 LMIのステータスには下図表の3つがある。
フレームリレー網内の輻輳
輻輳:トラフィックが集中して混雑している状態
ATM ( セルリレー )
- フレームリレー同様に1つの物理回線を共有して複数の仮想回線を生成する
- フレームリレー同様、現在企業ネットワークのWANサービスとして、ほぼ使用されていない
ヘッダーの種類
ATMレイヤー
ATMはレイヤ2プロトコルだが、 正確には下図のように、ATMレイヤーにはLayer1からLayer2の間で3層で構成される
- ATMアダプテーション層 (AAL)
- 上位層から受け取るデータを48バイトのATMペイロードにセグメント化及び、 再構築する機能
- ATM層
- 上位層のAALから48バイトのデータを受け取り、5バイトのヘッダーを付加してATMセルを生成
- ATM物理層
- ATMセルをSDH/SONETの物理規格上で伝送できるようにする
AAL
AALには「AAL1~AAL5」までの4種類が規定されており、現在主に使用されているのは AAL5 (ATMを使用するなら)