現に役行者に - asamesi/mae GitHub Wiki
現に役行者に使役せられたという護法の鬼の子孫が、今も大峯山中に前鬼の村人として存在しているというではないか。さればこれを人事について言ってみれば、自山を擁護して破邪折伏の任務に当る祇園の犬神人の如きは、身分は低いがやはり一種の護法と云ってしかるべきものである。そして彼らは現にそれを使役する山門の衆徒の指揮の下に、しばしば反対者に打撃を与えるべく活躍したものであった、護法の子孫がなお祇園の犬神人のそれの如く、一種普通民と違った筋のものとして、世間から認められるということはありそうなことである。この意味において自分は、問題の牛蒡種は護法胤ではあるまいかと思うのである。
四 護法祈と護法実――護法系統と憑き物系統
土俗の学に堪能なる柳田國男君はかつて郷土研究(二の六、四一頁)に護法童子の事を論じて、作陽志から美作の修験道の寺なる本山寺の、護法祈の事を引いておかれた。
護法社。本殿の後に在り、毎年七月七日護法の祈を行ふ。其法は性素樸なる者を択び、斎戒潔浄せしむ。俗に之を護法実と謂ふ。七日に至り東堂の庭に居らしめ、満山の衆徒盤環呪持すれば、此の人忽ち狂躍を示し、或は咆吼忿嗔して状獣属の如く、力大磐を扛ぐ。若し触濁の人あれば、則ち捕へて数十歩の外に※擲するなり。呪既に終れば、則ち護法水四桶を供へ、桶毎に水一斗五升を盛る。其人蓋く飲み終って、後俄然と地に仆れ、即ち本に復して敢て労困するなし。又自ら之を知らざるのみ。之を護法を墜すと謂ふ。 新宿駅東口徒歩2分の美容院