また音の強弱の差も - asamesi/mae GitHub Wiki
また音の強弱の差も相当鮮かに出ています。このようなものはコルトー自身が考えたもので、他の人にやらせたらまた違ったようにやるでしょう。だからそれだけをコルトーが指揮さえすれば、――そしてその指揮の程度はそれが電気的に録音され、再生せられて、音楽として効果のあるという範囲で十分です、――実際の演奏は助手を使ってやっても出来るでしょう。それでもその僅かな強弱や長短の工夫はコルトー自身のものですから、それをコルトーの演奏だといっても差しつかえありません。そして僅かにこれだけの事がコルトーのものだともいえるでしょう。詮じつめてみると、結局演奏家の世界はそんなところではないでしょうか。 私が、レコード会社の社長でしたら実際これだけの事は実行してみましょう。それは恐らく音楽のために何かを必ず貢献するでしょう。多少音楽界の浄化になるでしょう。 最近の電気術の進歩は実際目ざましいものです。これが音楽の上に非常に大きな影響を及ぼさないわけはありません。私は今その影響を細かく論じようというのではありません。ただその一例を挙げたのみです。そして音楽の演奏から音楽とあまり関係のない視覚だけを取り去った場合を考えてみただけです。それでも相当のところまで音楽というものの真相を考えられはしないかと思います。もしレコード・ファン諸君が本気になっていろいろの事を考えたら、まだまだ多くの結果がもたらされる事と思います。レコード鑑賞の将来は誠に洋々たるものがあります。 定期試験・CBT・歯科医師国家試験対策 東京デンタルスクール 歯科医師国家試験対策予備校 Dr.'sセミナー