フィードバック制御 線形予測器 - YosukeSugiura/ActiveNoiseControl GitHub Wiki
概要
ここではフィードバック制御の一つの発展形である線形予測器を用いたフィードバック制御を紹介する. フィードバック型ANC(FB-ANC)システムは周期性騒音を制御できる一方,非周期性騒音を制御できない. それどころか,非周期性騒音のレベルが高いとシステムが不安定になり発散する恐れもある.
線形予測器を用いたフィードバック制御では,線形予測器を使って誤差信号から周期性騒音を抽出し,制御信号を生成する.
ここではフィードバック型ANCシステムモデルについて説明する.
link(http://www.ieice-hbkb.org/files/02/02gun_06hen_06.pdf)
システムモデル-
フィードバック型のシステムモデルを上図に示す.各変数の説明は以下の通りである.
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信号
- : 騒音
- : 制御信号
- : 2次経路を通過した制御音
- : 誤差信号
- : 復元騒音
- : フィルタード参照信号
-
伝達関数
- : 2次経路の伝達関数
- : 騒音制御フィルタの伝達関数
- : 推定した2次経路モデルの伝達関数
ここで2次経路モデルは 事前に推定する 必要がある.
信号の定義
○ 2次経路を通過した制御音
制御音 と2次経路 の畳み込みで表現される.
,
ここで は2次経路の伝達関数 のフィルタ係数を指し, はフィルタ次数を指す.
○ 誤差信号
騒音 と2次経路を通過した制御音 の和で表現される.
○ 復元騒音
誤差信号 から2次経路モデルを畳み込んだ制御音 を差し引くことで表現される.2次経路モデルが2次経路と完全に一致する場合,復元騒音は騒音と一致する.
,
ここで は2次経路モデル のフィルタ係数を指し, はフィルタ次数を指す.
○ 制御信号
復元騒音 に騒音制御フィルタ を畳み込むことで生成される.
,
ここで は騒音制御フィルタ のフィルタ係数を指し, はフィルタ次数を指す.
○ フィルタード復元騒音
復元騒音 に2次経路モデル を畳み込むことで得られる.
,
ここで は2次経路モデル のフィルタ係数を指し, はフィルタ次数を指す .