マイルストン - Shinichi0713/security_specialist GitHub Wiki
概要
マイルストーン(英語:milestone)とは、企業がプロジェクト完遂するために設ける中間目標のこと。
株式・証券用語に限らず大枠的にはビジネス用語であるマイルストーンは、道路脇などに立てられている里程標(りていひょう)に由来するものだといわれています。里程標とは、簡単にいうと距離を表示する標識です。
例えば少し極端な例ですが、「北海道から沖縄まで●キロ」という里程標があるとします。 これを企業のプロジェクトに置き換えると、北海道からプロジェクトが進行され、プロジェクトの最終的な目標が沖縄となります。
マイルストーンは中間目標だけでなく、節目という意味合いもあります。
一般にマイルストーンはプロジェクトの工程が長期化しそうな場合や、中長期施策(中長期戦略・中期経営計画)の一環として使われます。
良いマイルストン
良いマイルストーンは、プロジェクト管理において重要な節目を示し、プロジェクトの進捗を測定しやすくするための具体的かつ明確な目標です。良いマイルストーンを設定するためには、以下の要素を考慮することが重要。
- 明確で具体的な目標
具体性: マイルストーンは具体的な成果物や達成すべき状態を明確に示すべきです。曖昧な表現は避け、誰が見ても理解できるようにします。
測定可能性: 達成状況を客観的に評価できるよう、測定可能な基準を設定します。 - 時間的な節目
期限: 各マイルストーンには明確な期限を設定し、プロジェクトの進捗を時間軸に沿って管理します。
現実的なスケジュール: 期限は現実的で達成可能なものであるべきです。過度に楽観的なスケジュールは避けます。 - プロジェクト全体の進捗を反映
重要な節目: マイルストーンはプロジェクトの重要な節目や決定的なポイントを示すものであるべきです。これにより、プロジェクトの進捗状況を適切に把握できます。
段階的な進行: プロジェクト全体を段階的に進めるために、マイルストーンを適切に配置します。各マイルストーンが次のステップへの橋渡しとなるようにします。 - チームのモチベーション向上
達成感: マイルストーンを達成することで、チームに達成感を与え、モチベーションを高めることができます。
フィードバック機会: 各マイルストーンでプロジェクトの進捗をレビューし、必要に応じて調整を行う機会を設けます。 - リスク管理
早期警戒: マイルストーンを設定することで、問題や遅延が早期に発見され、対策を講じることができます。
調整可能性: マイルストーンを見直し、必要に応じて調整することで、プロジェクトのリスクを管理します。
スケジュール・ガントチャートとの違い
マイルストンとの違いは以下の通り。
手法 | 内容 |
---|---|
マイルストン | 日程・予定を立てる際の工程ごとの中間目標。 |
ガントチャート | プロジェクトの工程や進捗管理を行うもの。 |
スケジュール | 企業のプロジェクトの日程・予定を示す。 |
ロードマップ | 企業の事業全体を示すもの。 |
マイルストン立案時に必要なこと
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ステークホルダーを明確にすること
工程ごとに誰とやり取りするべきかを把握するため、ステークホルダーを洗い出しましょう。
あらかじめステークホルダーを明確にすれば、「この工程で遅延が生じたとき誰に影響が出るのか」を予測できます。
特に、他部署や外部企業などとのやり取りが発生するプロジェクトならステークホルダーの洗い出しは必須です。 -
現実的なスケジュールを組むこと
作業担当者にタスクの量や各タスクの期日について確認し、無理のないスケジュールを組んでマイルストーンを設定することも大切です。
期間に余裕を持たせたマイルストーンを設定すれば、途中で予期せぬタスクが増えても柔軟に対応できます。 -
タスク漏れがないかよく確認すること
マイルストーンの設定後は、メンバーへ共有する前に必ずタスク漏れがないかどうかを確認しましょう。
タスク漏れがあるとプロジェクトの遅滞につながり、スケジュール通りにマイルストーンへ到達できない可能性があります。
マイルストンの例
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システム開発のマイルストン システムを開発するという目標に対して、重要と考えられる中間目標と時期が明示されている。
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事業成長イメージのマイルストン
以下のプロダクト=会社の事業そのものらしい。
アジャイル的な製品開発を行い、成長するというイメージを示しているらしい。
難点は中間目標がはっきりと伝わってこないこと。
総括
マイルストンは、プロジェクトや大きな目標の達成に対する、適切な中間地点を示すもの。
到達する達成水準や、納期、ステークホルダーが明確であることが必要。
また、実現可能な中間目標であるということが重要。
そのため、現状の開発リソースや、現状の出来ていること、技術開発が必要なことがクリアになっているべき。