MOS - Shinichi0713/hard-ware GitHub Wiki
E型MOSとD型MOSは、MOSFET(モスフェット、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)の動作モードの違いによる分類です。
それぞれの特徴を分かりやすく説明します。
1. E型MOS(エンハンスメント型MOS、Enhancement-mode MOSFET)
- 通常は電流が流れないタイプのMOSFETです。
- ゲートにしきい値電圧(Vth)以上の電圧を加えることで、初めて電流が流れるようになります。
- 「スイッチOFFが通常状態、電圧をかけるとONになる」イメージです。
- 現在のデジタル回路やパワーMOSFETの主流です。
例:
- nチャネルE型MOSの場合、ゲートに正の電圧をかけると電流が流れる。
2. D型MOS(ディプレッション型MOS、Depletion-mode MOSFET)
- 通常から電流が流れるタイプのMOSFETです。
- ゲートに特定の電圧を加えることで、電流を止める(または減らす)ことができます。
- 「スイッチONが通常状態、電圧をかけるとOFFになる」イメージです。
- 現在はあまり一般的ではありませんが、一部のアナログ回路や特殊用途で使われます。
例:
- nチャネルD型MOSの場合、ゲートに負の電圧をかけると電流が止まる(または減少する)。
まとめ
E型MOS(エンハンスメント型) | D型MOS(ディプレッション型) | |
---|---|---|
通常状態 | OFF(電流流れない) | ON(電流流れる) |
ゲート電圧 | かけるとON | かけるとOFF |
用途 | デジタル回路など主流 | アナログ・特殊用途 |
E型MOSは「普段はOFF、電圧をかけてON」、D型MOSは「普段はON、電圧をかけてOFF」と覚えると分かりやすいです。