動作シミュレータ - Shinichi0713/hard-ware GitHub Wiki
インバータ(例えば、MOSFETインバータや電力用インバータ)の動作シミュレーションを行うための手段はいくつかあります。目的やシミュレーションしたい内容(回路動作、波形、効率、制御アルゴリズムなど)によって選択肢が変わります。以下に代表的な手段をまとめます。
1. 回路シミュレータ(SPICE系)を使う
代表例
- LTspice(無料・高機能)
- PSpice
- TINA-TI
- Multisim
- OrCAD
特徴
- MOSFETやIGBT、ダイオードなどの素子レベルでインバータ回路を作成し、
入出力波形(電圧・電流)、スイッチング損失、ノイズなど詳細な挙動を解析できる - 回路図エディタで直感的に設計可能
- 無償版も多い
用途
- 単純な論理インバータから、Hブリッジなどのパワーエレクトロニクス回路まで幅広く対応
2. システムシミュレータ・モデリングツールを使う
代表例
- MATLAB/Simulink + Simscape Electrical
- PLECS
- PSIM
特徴
- インバータ単体だけでなく、モーターや負荷、制御系も含めたシステム全体の動作シミュレーションが可能
- 制御アルゴリズム(例:PWM制御)の検証も容易
- GUIでブロックを組み合わせてモデル化できる
用途
- パワーエレクトロニクスの教育・研究、制御システム設計、モータドライブの検証
3. ロジックシミュレータを使う(論理インバータの場合)
代表例
- Logisim
- Digital(by hneemann)
特徴
- デジタル回路としてのインバータ(NOT回路)や論理回路の動作確認
- 波形表示やタイミングチャートの確認
4. プログラムによる自作シミュレータ
- PythonやC++などで回路方程式を自分で記述して数値計算する(教育・研究向け)
- Pythonの
PySpice
やSciPy
を使って簡易的な回路シミュレーションも可能
5. オンラインシミュレータ
- Falstad回路シミュレータ(https://falstad.com/circuit/)
- PartSim、EasyEDAなど
- ブラウザ上でインバータ回路を手軽に作成・波形観察ができる
まとめ
- 素子レベルの詳細な動作を見たいなら → SPICE系シミュレータ
- システム全体や制御も含めて検証したいなら → SimulinkやPLECS、PSIM
- 論理回路の動作確認なら → LogisimやDigital
- 手軽に試したいなら → オンラインシミュレータ