Introduction of Ipe - KosekiLab/Wiki_public GitHub Wiki

Ipeはpdfなどベクターの図を作成できるフリーのドローソフトです。(公式サイト / Wikipedia)
基本的にはPowerPointと同様なことを行うことができますが,一長一短なので好きな方を選んで使うと良いと思います。

特徴

  • CAD的な操作で美しいベクターの図が作成できる
  • LaTeXの数式や表などを挿入できLaTeXとの親和性が高い
  • ベクターの図(pdf)だけでなくスライドやポスターも作成可能
  • Windows / macOS / Linux で利用可能
  • フリーソフト(GNU General Public Licence)

インストール方法 / How to install Ipe

Ipe official pageから最新版を自分のOS(Windows/macOS/Linux)に合わせてダウンロード。 Download latest version for your own OS (Windows/macOS/Linux) from Ipe official page.

研究室 Github の Ipe リポジトリ(private)をクローンすると,スライドのテンプレートや便利な ipelets を得られる. なお ipelets を使いたい場合は Ipe 本体のフォルダに置くこと(例: ipe.exe が C:\ipe-7.2.9\bin にあるなら C:\ipe-7.2.9\ipelets にカスタマイズされた ipelets を置く).

PC内の好きな場所に置く(例:WindowsならCドライブ直下やProgram Filesの中など)

よく使うショートカットキー

基本

  • S → 左クリック : 選択 (基本はこのモードで作業,shift押しながらで複数選択)
  • T → 左クリック または alt + 左クリック : 移動
  • E → 左クリック または ctrl + 右クリック : 拡大縮小 (+shift でアスペクト比を保って拡大縮小)
  • 選択 → ctrl + E : Edit Object (テキストの編集など)
  • Ctrl + shift + P : Document Properties (ファイルの詳細やプリアンブルを編集)
  • Ctrl + shift + S : Style Sheets (スタイルシートを編集)

コンテンツの挿入

  • F10 : Insert Text Box (行単位のテキストボックス)
  • L → 左クリック : Text Label (文字単位のテキストボックス)
  • G → 左クリック : Paragraphs (フリーサイズのテキストボックス)
  • P → 左クリック : Lines (線を描く)
  • B → 左クリック : Rectangles (長方形を描く) (+shift で正方形固定)
  • O → 左クリック : Circles (中心と半径からなる円を描く)
  • M → 左クリック : Marks (ブロック線図の接合点のマーカーなど)

スライドの作成

  • page down : Next View (次のビューに移動)
  • page up : Previous View (前のビューに移動)
  • shift + page down : Next Page (次のビューに移動)
  • shift + page up : Previous Page (前のビューに移動)
  • ctrl + P : Edit Title (ページのタイトルを編集)
  • ctrl + I : New Page (新しいページを作成)
  • ctrl + shift + N : New Layer (新しいレイヤーを作成)
  • ctrl + shift + I : New Layer New View (新しいレイヤーと新しいビューを作成)

カスタマイズ

ipelets内のcustomize.luaに(無ければ作成し)以下を追記

ショートカットキーの追加

(例)

shortcuts.delete_view = "Shift+D"
shortcuts.delete_page = "Ctrl+D"

参考URL

.autosaveファイルの場所変更

(例).autosaveファイルを"/tmp/下に作成

prefs.autosave_filename = "/tmp/%s.autosave"

参考URL

エディタのウィンドウサイズ変更

(例)エディタのウィンドウサイズを500✕500に変更

prefs.editor_size = { 500, 500 }

外部エディタを変更

(例)TeXstudioを外部エディタとして設定

prefs.external_editor = "C:\\Program Files (x86)\\TeXstudio\\texstudio.exe %s"

日本語入力について

pdfLaTeX(Ipeの標準のLaTeXコンパイラ)において日本語を入力したい場合はプリアンブルに以下を追加

\usepackage[whole]{bxcjkjatype}

pdftoipe

Ipeにおいて.pdfの図を挿入したい場合は先にpdftoipeというスクリプトを用いて.ipeに変換

(注)pdftoipeipe.exeとおなじbinの中にあります。変換のオプションについては参考サイトを参照のこと。

(例) figure.pdf を figure.ipeに変換する。その際,文字は数式フォントとして変換。

pdftoipe figure.pdf -math

Ipeによるスライド作成

基本

まずはJurgenさんが作成してくれたテンプレートを用いて,扱いに慣れることをオススメします。

表紙のページだけ特別な機能を持ち,ページ番号の位置の調整などに使用します。

以下のレイヤーはスライド作成において特別な意味を持ちます。

  • BACKGROUND (表紙) : 表紙のページにはこのレイヤーを作成することを推奨します。このレイヤーが存在すると.isyにおける背景情報が使用されません。
  • pagenumbers_format (表紙) : ページ番号の位置やフォントサイズを設定します。このレイヤーには[page]/[total]と記述しておく必要があります。
  • pagenumbers_page : このレイヤーがオンのスライドにはページ番号が表示されます。
  • pagenumbers_dont_count : このレイヤーが存在するページはページ番号の総数にカウントされません。
  • pagenumbers_appendix : このレイヤーが存在するページ以降が付録とみなされます。ページ番号の分子は増えますが,分母には追加されません。

テンプレートの作成方法

ページサイズや各ページのタイトルの位置,スライドの背景デザインの情報を持った.isyファイルを以下のように作成します。

(例) slide_style.isy

(日本語で各部分の説明をしています。)

% ファイル名と同じスタイル名を`slide_style`のとこに書きましょう。
<ipestyle name="slide_style">

% 背景の設定です。
<symbol name="Background">

<group>

% Ipeで線などを引き,右クリックメニューのEdit as XML からコピーして以下に追加しましょう。

<path fill="red">
-16 224 m
-16 222 l
304 222 l
304 224 l
h
</path>

<path fill="blue">
-16 202 m
-16 200 l
304 200 l
304 202 l
h
</path>

</group>

</symbol>
% ここまで背景の設定です。ここに書いたものは,BACKGROUNDレイヤーが存在するページには反映されません。

% ページサイズと余白の設定です。
<layout paper="320 240" origin="16 16" frame="288 192" skip="0" crop="no"/>

% 各ページのタイトルの位置の設定です。
<titlestyle pos="0 208" color="black" size="Large" valign="baseline" halign="left"/>

</ipestyle>

その他の設定

Windowsの右クリックのメニューに"Ipeで開く"を追加

(注意)レジストリの変更は自己責任で行ってください。 参考URL 参考URL

Windowsの環境変数の設定について

binなどが入っているディレクトリにipe.confというファイルを作成し以下のように記述することで,LaTeXの作業ディレクトリを変更できます。

(例)LaTeXの作業ディレクトリを開いているファイルと同じディレクトリにあるtexというディレクトリ内に設定

IPELATEXDIR=./tex

参考URL

Notes

w32texとの相性問題

TeXインストーラ3(w32tex)と相性が悪い問題があり,コンパイルにとても時間がかかります。その場合は,TeX Liveをインストールします。そのままだとIpeの使うpathがおかしいので,以下のように修正します。

8.6 Environment variables

  1. ipe.confをIpeの最上位のディレクトリに作成。(the same place that contains the readme.txt and gpl.txt files)
  2. TeX Liveのディレクトリを指定。例: IPELATEXPATH=C:\texlive\2017\bin\win32

Ipeで電気回路図を書く

Ipeで電気回路図を書く拡張機能が三好により製作されました。 IpeTikZcircuitをご覧ください。

参考サイト

英語

日本語

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