レポート・論文の基本構成 - HondaLab/Robot-Intelligence GitHub Wiki
概要と4つの構成要素
レポートなどの報告書を書くときの基本構成は,下記の5つです.
- 概要
- 背景・目的(はじめに)
- 実験(計算)対象・方法
- 実験(計算)結果
- 結論・考察(おわりに)
もちろんより詳細に書きたい場合には,この5つから増える場合もあるでしょう. あくまでも基本的には上記5つということです.
概要
レポートの内容を10行程度以内にまとめた内容を書きます. 目的と結論を短く記述します. 最初に読まれる部分ですから,以下の詳しい内容が読みたくなるような内容を心がけます.
背景・目的(はじめに)
背景には,このレポートの内容を書くにあたっての経緯や既存の研究などを書きます. つぎにその背景から導かれる目的を書きます. その目的に対する回答が結論につながるように記述を心がけます. つまり「なぜこの論文を書くのか」ということを伝えます.
実験(計算)対象・方法
前述の目的を達成するために,どのような実験や計算を行ったかを書きます. 実験対象の特徴や客観的事実,また実験方法や用いたアルゴリズム(プログラム)について説明します.
概略図や写真があると内容を捉えやすいでしょう.
実験(計算)結果
実験(計算)結果のデータを示します. つぎで述べる結論を導くための必要十分なデータがそろっていることが必要です. データはなるだけグラフや図表にしましょう.
またそれらの図表のキャプションに,その図表の意味するところを説明すると内容が理解 しやすくなります.
結論や考察には,著者の考えが入りますので客観的事実とは言えませんが, この実験結果は客観的事実です. したがってレポートや論文のなかで,ここが一番大事な部分です.
結論・考察(おわりに)
得られた実験結果から言えることをまとめます. 最初に述べた目的(なぜこの実験をするのか)にたいする回答となるように記述します.
また,結論に対する考察,すなわち,なぜそのような結論になったのかをのべます. 疑問点や問題点も残っているはずです. それらは今後の課題として記述します.
どんな論文にも,さいごのまとめにその研究の問題点を記述してあります. それがつぎにどのような新しい研究を進めるかのヒントになります.